Case: A Touch of History

サムスンがフランスで実施した、コロンブスの卵的な発想のCSR活動をご紹介。

同国の学校で生徒の携帯使用が禁じられる、というニュースを受け、歴史の教材をスマホのSNSアプリや音楽アプリの形に実装。“いつものように”スマホをいじっているうちに、どんどん歴史に詳しくなってしまう仕掛けを作り上げたのです。

授業中にスマートフォンに夢中になり、勉強がおろそかになる生徒が続出したことを受け、2018年9月から同国の学校では生徒の携帯使用が禁じられることに。

こちらの学校でも、先生が教室に入ってくるやいなや・・・

「はい、スマホ持ちましたね?」
おや? この教室は、ちょっと違うようです。

通常、授業で使用されるのは、こうした教科書。

サムソンは、この教科書をまるごと移植したスマホを開発。ティーンがいつも使っているSNSやフォトアプリの形に再構築しました。


チャットアプリでは、歴史上の人物と会話しながら「直接質問」でき・・・

カメラロールには、歴史上の人物や出来事の写真が、まるで友人とのスナップショットのようにズラリ。

音楽アプリには、歴史のなかで生み出された楽曲のプレイリスト。


SNSアプリでは、歴史上のトピックスを、SNS日記の感覚で「あのとき、何してた?」と振り返ることができます。

すごいのはこれだけではありません。スマホにはパスワードロックならぬ「歴史クイズロック」がかかっており、見事正解すると新たなアプリが使えるようになっています。

生徒たちは、すっかり「操作」に夢中! スマホをいじればいじるほど、どんどん歴史に詳しくなっていきます。


「このアインシュタインの写真、バースデーパーティーのときに撮ったんだって! すごく親近感わいちゃった」

この斬新な取り組みに、メディアも「これぞ歴史教科書の最終形態だ!!」と大絶賛。

学校の先生も、この取組みには大賛成。
「このスマホのもっとも優れている点は、生徒が教科書の文字としてではなく、ひとりの『友達』として、歴史上の人物に興味を抱くということです

「気になる友達のSNSは、ついついチェックしたくなりますよね。このスマホを通じて生徒は歴史上の人物をどんどん知りたくなって、夢中で調べるようになります。驚くほど夢中で歴史を学んでいくのです。」

「授業中にスマホをついつい見てしまう・・・ それならば、教材をついつい見てしまうようになればいいのでは?!」というアイデア。そして、SNSやカメラロールに「寄せる」のではなく、これらから綿密に「逆算」されたデザイン──。 まさに秀逸、のひと言につきるCSR活動でした。

(via Activation Ideas)