Case: Fact or Fake?

ブラジルのビール会社・Cerveja Rio Cariocaが制作した、ユニークな広告ポスターをご紹介。

SNSを中心に世の中にあふれるさまざまなフェイクニュースを風刺し、「どうせウソなら、ノスタルジックなウソをつこう!」ということで、同ブランドが(誕生する)はるか昔の時代から多くの人に愛されてきたという「架空の思い出話」を作り上げたのです。

「変わらないわね、ママもビールも」編

「わぁ!ママが若い頃の写真!リオデジャネイロの暑さにはうんざりだってよく愚痴ってたのを思い出すなぁ。ママはいつも扇子で仰いでいて、最後は決まって「もう暑すぎる。冷えたRio Cariocaビールで涼むわ!」って言ってたっけそういう細かいことっていつまでも覚えてるよね。」

「家族と国とビールに歴史あり」編

「叔母の家の地下室で写真の箱を見つけました。この写真は、祖母が新婚旅行でサンパウロに行ったときのもの。彼女の夫、すなわち祖父は現在のRio Cariocaとなる前身の企業で働いていました。あまりのおいしさに当時の独裁政権が買い占めようとしたのを、祖父が兵士たちと共に勇敢に立ち向かって止めたって話、いつも祖母がしてくれてたんですよね。最終的には敵も味方も仲良くなってみんなでRio Cariocaビールを飲んだって。」

「知られざる創業者エピソード」編

「1937年に発行された古い新聞に載っていた写真です。写っている若い3人の女性は、全員同じ男性と結婚していました。彼女たちをこっそり騙していると思っていたのは本人だけ。彼女たちは結託して、男性のほうをダマしていたのです。しかも彼女たちは、夫がリオデジャネイロに行くと決まって手土産に持ち帰るミネラルウォーターを使って、夫には内緒でおいしいビールづくりを研究していたのです。それが後のRio Cariocaビール。Rio Cariocaビールは5年前にできたばっかりだって? 何のことやら

最後のポスターにも書かれていますが、Rio Cariocaビールは2015年に発売されたもの。これら「大昔の思い出」は、精巧に作られたフェイク記事なのです。
でも不思議。目を細めてつぶやいたようなノスタルジーあふれる文体とリアルな「昔(風)の写真」を見ると、まるで大昔から人々のあいだで愛されてきたような気分になってきます。

フェイクニュースを風刺しながら、まるで「それだって使い方しだいさ」と言っているようにも思える、ハイブロウなポスター。割り切って「フェイクな懐かしさ」を楽しんでみるのもまた一興、といったところでしょうか。

(via Ads of the World)