Case: Boost Your Voice

アメリカの大手携帯キャリア・Boost Mobileが2017年に開始した「社会事業」をご紹介。

投票所数が少ないために長蛇の列ができやすく、投票率が低かった低所得層・マイノリティの人々の居住地域にある自社店舗を公式な投票所として開放。地域の投票率を大幅に上げることに成功したのです。

「選挙において、特定の人々の声はかき消されがちになる。」

投票所へ向かう長蛇の列。多くの人々が投票に参加しているように見えますが・・・

多くの地域で人口に対して十分なキャパシティを持つ投票所が設けられず、大渋滞が起きていたのです。

低所得層の人々やマイノリティの人々が多く住む地区では、とくにその傾向が顕著でした。解消しない行列にしびれを切らし、投票せずに帰ってしまう人が多かったのです。

Boost Mobileは、こうした地区に多く店舗を持っていました。

「地域の店として、私たちができることをしよう──」こうした考えのもと生まれたのが、Boost Mobileの店舗を投票所として機能させる、というアイデアだったのです。

州政府、自治体から正式な認可を取得し、Boost Mobileの店舗は全国817の地域で正式に投票所として機能することになりました。


公正を期すため、投票所開設にあたるスタッフは全員ボランティアとして参加します。


自治体の選挙ボランティア申し込みフォームにも、職業欄に「公務員」「自治体職員」とならんで「Boost Mobile従業員」の文字が。

投票所開設時の宣誓も、きちんと行われました。

そして開店時間。

店には、多くの人々が投票しに訪れました!

これまで投票をあきらめていた人々も、自らの意思を投じるチャンスを再び得たのです。

特設サイトの運営、投票呼びかけイベントも。

Boost Mobileでは、選挙に関する情報を集約した特設サイトを開設。

全国各地にある、投票所として利用可能な店舗の一覧や、

候補者たちのマニフェストや活動内容のまとめ、

運動に賛同する著名人たちのメッセージを掲載。

人気ラッパーのチャンス・ザ・ラッパーらが登場する「投票呼びかけフェス」も開催しました。

これらのキャンペーンは、合計で7億6,600万件ものインプレッションを獲得。

投票率は、23%も上昇しました。

今後も選挙のたび、同様の取り組みを続けていくとBoost Mobileは表明しています。

実際に公式な投票所として認定されるまでの道筋は、生半可なものではなかったでしょう。しかし実際に携帯ショップが投票所として機能したのも、それだけ地元の人々にとって親しまれていたという背景があってこそのものだったのかもしれません。

日本の選挙制度で同様のことが実現できるはわかりませんが、それこそ携帯ショップやコンビニ、ショッピングモールなど、いつも行くお店に投票所が設けられていたら、現在の低すぎる投票率も少しは底上げできるかもしれませんね。

(via Activation Ideas)