Case: Good things come to those who wait

ギネスビールが新型コロナウイルス(COVID-19)にともなうロックダウン中に公開した広告ポスターをご紹介。

暗闇の中に浮かび上がる入道雲に、ひとけのないベンチ・・・。近くで見ると抽象的に見えますが、少し離れた場所から眺めると、グラスにたっぷり注がれた黒色のビールに濃厚な泡が浮かんでいるように見える仕組みになっています。

とくにベンチにいたっては、まるでキンキンに冷えたビールサーバーから注がれたクリーミーな泡のよう。ベンチのすきまの模様が、まるで「いくつにも折り重なった濃密な泡の層」のように見えてきます。

それぞれ、ポスターには、「Good things come to those who wait(おまちどうさま)」のキャッチコピー。目の前の闇はビールの黒。そしてそのすぐ先には、まもなくやってくる乾杯の景色が見えている。というわけです。

先行きの見えない、いわば「暗中模索」の闇をギネスビールの黒で表現するセンスも秀逸ですが、ポスターからある程度離れる=ソーシャル・ディスタンスを取ることではじめて意味がわかる、という仕掛けも秀逸です。

離れると意味がわかるポスター

同じように「ソーシャル・ディスタンスをとると意味がわかるポスター」は、フィンランドの生活協同組合も。コロナ下において、世界的な広告デザインのトレンドのひとつと言えそうです。

フィンランドの生協が制作した「ソーシャル・ディスタンスを取ると読める広告」

ユーモアの力で閉塞感を吹き飛ばし、目にする人の顔を思わずほころばせてしまう── 緊急事態下の広告の力を感じる事例でした。

(via Ads of the World)