Fragrance Lasts

イギリスのフレグランス財団(The Fragrance Foundation UK)は、フレグランスを通じて香りの持つ芸術性を広める活動を行う非営利団体。業界内での人材育成やアワード開催などの活動を行ってきた同財団が、今回初めて消費者向けのキャンペーンを打ち出しました。

『香りは記憶と強く結びついている』というのは多くの人が体験的に知っていることと思いますが、実際に特定のにおいが、それに結びつく記憶や感情を呼び起こす現象を『プルースト効果』というそう。そしてこの事実を活かし、The Fragrance Foundation UKが制作した広告が以下のクリエイティブです。

石鹸の香りで呼び起こされる、幼いころの記憶を懐かしむ作品

おばあちゃんのバスルームにある石鹸
甘い花と薬が混ざったような、石鹸の泡
新学期
鉛筆削りと真新しい消しゴム
9月
刈ったばかりの草 日が早く上る朝
お母さんの香水 口紅で付けたキスマーク
幼い日の思い出がよみがえる

そしてこちらは、離れて過ごす恋人同士の想いを綴った作品。最後の『2メートル』という部分から、コロナ禍で会えない状況と寂しさが伝わってきます。

手をつなぐ 指を絡める
初めてのキス 君の残り香
細い髪 柔らかな首
近づく肌 温かい吐息
あなたのもとへ 僕のもとへ
多分 今度は
離れているけれど ずっとじゃない
いつまでも待つ 2メートルより近づける時を

他にも、何年間もの日々をともに過ごしてきたカップルが、出会ったときめきを香水の香りで魔法のように思い出す様子や、自分のもとを去った女性の残り香に、切ない気持ちを隠し切れない男性の心情などの作品も。

香りと関連する記憶を、詩のように綴った情感あふれるクリエイティブ。The Fragrance Foundationは人びとに向けて、香りに関連する自身の体験をHPに投稿するよう呼び掛けています。