Case:クリア電子株式会社/株式会社大石屋/株式会社エードット「“#SafeHandFish”プロジェクト」

話題になった、または今後話題になるであろう日本国内の広告・PR事例の裏側を、担当者へのインタビューを通し明らかにする連載「BEHIND THE BUZZ」。

今回は「“#SafeHandFish”プロジェクト」を取り上げます。このプロジェクトは、新型コロナウイルス感染拡大を受け、100%天然素材の除菌抗菌液「クリアンスEX」を販売するクリア電子株式会社、調味料の小型容器の製造・充填を行う株式会社大石屋、企画とクリエイティブを担当する株式会社エードットが協働し、発足したもの。

世界中で除菌抗菌液が不足し必要な生活者に流通していないという現状から生まれたアクションで、日本人に馴染みのある「魚型の醤油さし」に除菌液を充填し、フードケータリングや中食の店舗を通して、食事とともに生活者のもとへ届けられるという仕組みです。

このプロジェクトの舞台裏について、“#SafeHandFish”プロジェクト プランナー 水井歩さん(エードット)にメールインタビューを実施しました。

除菌液の需要と供給のミスマッチを解決し、社会課題も解決

―まず、このプロジェクトが生まれたきっかけを教えてください。

・除菌液を届けたいけど必要なところに届いていない、除菌液販売会社の課題
・イベントや宴会のキャンセルで大量に余ってしまった容器の在庫を抱えるメーカーの課題

その2社がつながることで、それぞれの課題を解決し、衛生管理の高まりから生活者に届いていなかった除菌液の需要と供給のミスマッチを解決し、社会課題も解決できるのではないかと考えました。

また、そのタイミングで国連から世界のクリエイティブ産業に向けた呼びかけがありました。そこには新型コロナウイルスの影響で伝えていくべき6つのアクションというテーマがあり、その中で「個人の衛生管理」がひとつのテーマになっていました。そのテーマに対して何かできないかということで、エードットが企画とクリエイティブを担当することで、3社連携のプロジェクトが発足しました。


写真提供:エードット

―提携の店舗はどのように開拓されていったのでしょうか?

エードットが飲食店へのプロモーションやPRにもともと強いこともあって、社内で協力してくれる店舗に直接お声がけさせていただきました。

―プロジェクトで特にこだわった点はどのようなものでしょうか?

食品と一緒にお渡しするので、安全性には拘っています。間違えて口にしないかとの心配もありますが、もともとの製品が口にしても問題ないこと、アルコール不使用で食品添加物としても認められているので食品容器に入れて持ち運べることなどから、誰でも安心安全に使えるという製品の特徴が伝わるプロジェクトになっています。

また、たくさんの人に知ってもらうために、Webサイトや使い方をわかりやすく伝えるためのアニメーションなどデザイン部分もこだわりました。Webサイトやムービーは英語対応もしているので、海外の方からの評価もいただいています。


写真提供:エードット

大手飲食サービスの会社とのプロジェクトの連携も予定

―現時点での成果、反響について教えて下さい。

サービス開始後からSNSを中心に、非常に多くの評価をいただいています。また、自分のお店やサービスでも導入したいというお問い合わせも多いです。既に導入している店舗でも「導入して良かった」、実際手にしたお客様からは「#SafeHandFishが可愛い」というデザインの評価や「会社に除菌液がなくて助かっている」などという評価をいただいているなどの声があったと聞いています。

―今後の展開についてお教えください。

今後はプロジェクトを拡大し、より多くの必要な場所に#SafeHandFishが届くようにしていければと思います。5月に入ってから追加発注し、大手飲食サービスの会社とのプロジェクトの連携も動く予定です。具体的にはmenu株式会社様と連携予定で、準備を進めている段階です。現状では、#SafeHandFish6,000個をmenu社さんから飲食店へ提供予定です。

―最後に、新型コロナウイルス感染拡大の中で、クリエイティブの力でできることとはどのようなものだとお考えでしょうか?

withコロナ、afterコロナと先の読めない時代に生きることになるので、前例に捉われない、新たな価値を自分たちが作っていくという「時代の指針」としての役割を担うことと、企業や組織がこれまでの事業範囲に捉われることなく、市場を越境し開拓していくためのパートナーとして存在していくことです。