Case:一般財団法人 関西電気保安協会「ある日突然関西人になってしまった男の物語」

話題になった、または今後話題になるであろう日本国内の広告・PR事例の裏側を、担当者へのインタビューを通し明らかにする連載「BEHIND THE BUZZ」。

今回は、一般財団法人 関西電気保安協会によるWeb動画「ある日突然関西人になってしまった男の物語」を取り上げます。ストーリーは、関西とは縁もゆかりもない男「西尾学」が、ある日突然関西人になってしまったことで起こるエピソードを、“関西あるある” を盛り込みながらユーモラスに描いたもの。

0話〜11話と、総集編3本を合わせた累計再生回数は430万回超え(5月8日時点)と話題になっています。

この動画の制作の狙いについて、一般財団法人 関西電気保安協会 企画部 経営企画担当部長 吉本正樹さんに、メールインタビューを実施しました。

2017年より毎年Web動画を制作

―今回の「ある日突然関西人になってしまった男の物語」の以前から、「GUARDIATOR」「僕だけのヒーロー」「関西電気保安グルーヴ」と、近年立て続けに独創的な企画を展開されていますが、このような企画を展開することとなった経緯はどのようなものだったのでしょうか。

弊協会は、1976年からテレビCMの放映を開始し、ありがたいことに関西の皆さまにご愛顧をいただいております。近年はSNSが浸透し皆さまの視聴媒体が多様化する中で、弊協会としましても時代に沿った形でより多くの方々にご覧いただきたいと考え、2017年からWeb動画の制作・公開を開始しました。毎年1本ずつを春頃に公開しており、今作が4作目となります。

―ここ数年の展開による成果があれば、教えてください。

近年の媒体の多様化の中で、テレビ単体に対する視聴率が低下していることは否めません。そのような中でWeb動画を公開することにより、弊協会を認識していただく機会が増えたことは、おそらく間違いないと思います。また、テレビCMと異なり時間(尺)的な制約が小さいため、より弊協会としてお伝えしたいことが表現しやすい媒体であるかと思います。

弊協会の使命は、お客さまの電気利用の安全を最新の技術により24時間お守りし、社会インフラと皆さまの変わらない毎日を、陰ながらお支えするということだと考えています。その使命を任ずる中で、皆さまに電気の安全な利用を常にお願いしたいというのが、弊協会の強い思いです。それをお願いするという意味では、Web動画はテレビCM同様、弊協会にとって非常に大切な媒体であると痛感しております。

―「ある日突然関西人になってしまった男の物語」は、どのような思いから生まれたのでしょうか?

いつも関西の皆さんの傍にいて、24時間、電気の安全をお守りするという身近な存在であることを表現することを目的に、肩の力を抜いて皆さんに理屈抜きで楽しんでいただけるよう、「関西あるある」を満載した作品を企画しました。今回の作品で、「関西人のそばにいます」というフレーズをテーマにしたのも、この思いがあったからです。

職員に行き届いている「CMに出演」意識

―関西出身であればつい共感し笑ってしまうようなブランドやテレビ番組のようなシーンが登場しますが、特にブランドについては実際の社名が登場しています。こちらはどのように許諾などを進めていったのでしょうか?

広告代理店さんを通じて、直接企画をご説明しご諒解をいただいたものです。皆さんとても寛容で、弊協会としても非常に感謝しております。やはり関西には、温かい風土があると改めて思いました。嬉しい限りです。

―社員の方が多く出演されていますが、どのようにご出演される方を決めていったのでしょうか?

弊協会のテレビCMは、1976年の放映開始当初から、実際の職員が出演する形を取っています。今回の動画も、職員が出演することが可能な内容でしたので、毎話1名は実際の職員が出演しています。

もちろん協会内で出演希望者を募って出演してもらった職員もいますが、今回は、役柄や想定年代層が幅広かったこともあり、役柄設定を踏まえて事務局から出演を依頼した職員も多くいます。

CMには職員が出演するものとの認識が弊協会の職員にはありさほどの特別感はありませんが、職員はみんな喜んで出演してくれていますので、事務局としてはありがたい限りです。変な言い方ですが、「弊協会に入社したからには、CMには出演しなくてはいけない」という感覚が職員には行き届いていると思います。

―現時点での成果や反響についてお教えください。

正直申しまして、これほどのご好評をいただけるとは全く想定していませんでしたので、事務局一同「きょとん」としているというのが実態です。したがって恥ずかしい話ですが、成果や反響を冷静に分析するのはこれからになります。

もっとも、多数の温かいお声はもちろんのことながら弊協会にも届いていますので、「皆さんに楽しんでいただいて、ただただ有難い」というのが、正直な気持ちです。

これからも、弊協会のことを知っていただくことはもちろんですが、併せて楽しんでいただける作品をご提供できれば弊協会として幸いです。