Case: Homemade Video

新型コロナウイルス(COVID-19)の感染拡大を受け、スペインの家電メーカー・Taurusが制作したメッセージCMをご紹介。

「こんなときに『製品を買ってください』なんて宣伝する気になれません」と、企業CMとしては異例の強いメッセージを出し、「私たちもあなたと同じく、いま自宅に留まっています。お互い無事でいましょう。」と、コロナ収束に向けて辛いロックダウン(都市封鎖)を耐える人々に寄り添ったのです。

「いまお送りしているのはホームビデオの映像です。文字どおり、ホームビデオです」

「誰もいない街角を写した映像を私たちは持ち合わせていません。」

「私たちは、私たちにとってのリアルを伝えたかった。だから、私たちが撮った、撮っていた景色をお送りします」

「この映像は、コロナウイルス感染拡大前に我が社の社員が撮影していたものです。」

「取ってつけた『映像』にお金をかけるよりも、医療関係者を助けるためのマスク生産に投資するべきと思われるでしょう。私たちもそう思いました。だから、このCMのために用意した素材はひとつもありません」

「このCMをお送りしている我社の従業員も、みなさんと同じ市民として自宅でコロナ感染防止のために戦っています。」

「いま、私たちは自社の商品をアピールする気にはとてもなれません。それよりも伝えたいことがあるからです。」

「60年間ご愛顧いただいたお客様との絆は、ちょっとやそっとで切れるはずがない。そう信じています。」

「だからいまは、みなさんと同じ、ひとりひとりの市民として伝えたい。」

「明けない夜はありません。私たちはきっと乗り切れる。だからそれまで、どうかお互い無事でいましょう。」

商品キャッチコピーも企業メッセージも載せず、ひとりの人間としてお互いの無事を祈る──。日常に寄り添いつづける家電メーカーだからこその重みと真摯さが伝わる、ズシンと心に響くCMでした。

(via Ads of the World)