The Pattern of Abuse

コロナウイルスのパンデミックが加速し、各国で外出禁止令などの措置が取られていますが、このような状況において、感染症ではなく別の恐怖に怯える人たちがいます。

それは、家庭内暴力に苦しむ女性たち。統計によると、男性が加害者である場合のDVは、被害者である女性を執拗なまでに束縛することから始まり、そこから徐々にエスカレートしていくのだそうです。

DV被害者支援を行うイギリスの慈善団体・Women’s Aid Federation of Englandは、現在同国で不要不急の外出が禁止されるなか、自宅で過ごす時間時間の増加によって引き起こされる家庭内暴力を危惧し、この問題にスポットをあてる広告を女性誌に出稿しました。

『Vanity Fair』の3月号に掲載されたのは、こちらのクリエイティブ。

一見したところ6角形が並んだ幾何学模様のようですが、よく見ると、図形を構成している線は文章であることが分かります。

文章は外側から順に以下のように書かれており、パートナーの行動を監視・制限するような内容です。

『Remember, I’m watching you.(いつも見ているよ)』
『I don’t want you going out anymore.(出かけてほしくないな)』
『Maybe you should stay in tonight?(今日は家にいたら?)』
『Don’t you think you should go out less?(外出は減らしたほうがいいと思わないか?)』
『That friend is horrible. I don’t like her.(お前の友達は最悪だな。嫌気がさすよ)』
『Who are you with?(誰と一緒にいるんだ?)』
『Where are you?(どこにいる?)』

そして中心には

『When it’s a pattern, it’s abuse.(日常化したなら、それは暴力なのです)』とあり、行き過ぎた束縛はDVであることを女性自身にも気づかせる内容となっています。

調査によると、こういった支配的行動の被害者の9割以上が女性であり、また多くの場合家族や恋人によるものだそう。束縛を愛情表現と捉える考え方もありますが、その先には精神的・身体的暴力につながる可能性もあるのだということを訴えたキャンペーンでした。