Case: Pay Per Beer.

ベルギーのビールメーカー・AB InBev(アンハイザー・ブッシュ・インベブ)の一風変わったDM施策をご紹介。

国内の半数以上がペイ・パー・ビュー(番組単位の有料課金)でサッカーの試合を見ている現状を活かし、「視聴料金を払うと観戦用のビールが付いてくる」販売パッケージを開発したのです。

同パッケージのプロモーションビデオは、汗をかきながら悶える男性の表情から始まります。

冷蔵庫に視線を移すと、空っぽになったビールケースが。これからアツい試合が始まるのに「絶好のお供」がいない状態に男性は苦しんでいるのでした。

同時に、この問題がビールメーカーにとっても「悩みのタネ」であるという趣旨のテロップが。

放送局に直接視聴料金が支払われるペイ・パー・ビューにはCMが入らないため、メーカーは「ビールを届けたい相手」にメッセージを伝えられなかったのです。

そこで同社が打ち出したのが、「“ビールつき”有料サッカーチャンネル」というサービス。

チャンネルの視聴料金にビール代が含まれており、試合を選ぶと「お供に楽しめるビール」がセットで付いてくるのです。

しかもビールは、観戦チームのエンブレムが大きくプリントされた特別仕様の缶で提供。大好きなチームに身も心も浸しながら、試合を楽しむことが出来ます。

課金が完了すると、自宅まで配達してくれるサービスつき。家から一歩も出ることなく、最高の試合観戦を楽しめるというわけです。

このサービスをリリース後、わずか2ヶ月のあいだに有料チャンネルへの加入者は274,000人も増加。放送局にとっても大きなメリットをもたらしました。

すでにある有料課金モデルにあらたな付加価値をもたらし、さらに新たな「売り場」としてしまう、顧客にも事業者にも双方メリットのあるユニークなDM施策でした。