Case: #BiogenJourney

南アフリカは、アフリカ諸国の中でトップクラスの経済規模を誇っていますが、その一方寿命が非常に低いことでも有名です。WHOによると2018年の平均寿命は世界平均が74.2歳なのに対し、南アフリカは67.0歳(ランキング144位)と大きく下回っています。

そのような状況を受けて立ち上がったのが、アメリカの医薬品メーカー・Biogen。成人の肥満率が3割を超えるというこの国の健康問題を改善するべく、キャンペーンを立ち上げました。

人々の健康に貢献することを理念に掲げるブランドであれば、通常はフィジカル・メンタルともに高い意識を持つアスリートを広告塔に起用しそうなものですが、同社が今回着目したのは体重130kg、運動習慣ゼロのHobboさんという一般男性。

健康的なイメージとは程遠いHobboさんに、ダーバンで開かれるトライアスロン『IRONMAN 70.3 Durban』に参加してもらうという企画を打ち立てたのです。

トライアスロンは1.9kmのスイム、90.1kmのバイク、21.1kmのランからなる過酷なレース。Biogenは全面的なバックアップをするとともに、食生活や運動面でプロのアドバイスを受けながら行う10ヶ月のトレーニングの様子をSNSで配信することにしました。

するとこの取り組みはテレビでも紹介され、大きな注目を集めることに。様々なトレーニングを着実にこなしたHobboさんは、見事完走することに成功したのでした。

目標に向けて努力する過程を公開したことは多くの人々の共感を呼び、700万人にリーチ。Hobboさんのようになりたいとダイエットを行う人が続出し、Biogenが発売するサプリの売り上げは2桁アップを達成したそうです。

一流アスリートではなく、むしろどこにでもいる男性にスポットをあてたことで『自分にもできるかも』という意欲をかき立てたプロモーションでした。