Case: Putin turns on the Rain

ロシア唯一の独立テレビチャンネル“TV Rain”による、大統領を巻き込んだ一大キャンペーンをご紹介。

ロシアでは、これまで“表現物や言論に対する検閲はない”とされてきましたが、これはマスメディアの建前にすぎませんでした。テレビ局は国からの指示によって、すべての衛星テレビやケーブルテレビのプロバイダで放送されており、それ以外に意見はない状態だったのです。

しかし、これに迎合することなく、TV Rainはサブスクリプション型のオンライン放送で真実を伝え続けてきました。そして、2015年、プーチン大統領は検閲を軽減することを公に宣言。2016年、2017年にもプーチン大統領は年次記者会見の際に宣言しました。

その後、宣言の内容が現実になっていくことは長らくありませんでしたが、TV Rainのキャンペーンによってとうとう実現の時が来たのです。

TV Rainは、定例記者会見の1週間前に本キャンペーン“Putin turns on the Rain”を発表。同社の有料オンラインメディアで、ユーザーがプーチン大統領の写真を自身のウェブカメラでかざすことで、誰もが1日無料でTV Rainの放送を見ることができるという試みを行ったのです。

多くの人が記者会見当日にTV Rainへアクセスし、記者会見の現場では、記者の1人が本物のプーチン大統領の顔でアクセスに成功するなど盛り上がりを見せました。

本取り組みの結果、メディアインプレッションは1,400万超、コンバージョン率は16.7%を記録し、2週間で登録者数は3.9%増加しました。

国の規制を逆手にとり、多くのファンを味方につけた本キャンペーン。独占状態にあった自社の状況をうまく活かしながら、幅広い層にサービスの特性をアピールする施策でした。