Case: Football Decoded

サッカーゲーム『FIFA』シリーズは、20年以上にわたって制作されている人気ソフト。様々な機種に対応しており、Xboxにとっても非常に重要なタイトルの一つです。

2017年に『FIFA 18』が発売された際にも、Xboxを販売するマイクロソフトは売り上げの伸びに期待をかけていましたが、ひとつ大きな問題がありました。

それは『FIFA』に対する全てのライセンスをライバルであるPlaystationが握っていた点。つまりXboxは、ゲーム内に登場するチーム名やロゴなどをプロモーションに使用することが一切できなかったのです。

この危機的状況を打開するため同社が着目したのは、ゲームの『FIFA』ではなく実際の試合。レアル・マドリードとパートナーシップを組み、選手が試合中に行う動きを、Xboxのボタン操作で表現するというアイディアを考案しました。

例えば高めのクロスボールからのシュートを決めた時には『LB X』『LT B』といった具合にプレーをリアルタイムで反映し、その都度フィールド脇のデジタル掲示板やSNSにアップしていったのです。

またゲーム実況や試合結果の解説でもこの方法を採用し、本物の選手のプレーをゲームに活かせるようにしたところ『リアルとバーチャルがリンクして面白い!』と話題に。

何より大きかったのは、1試合で6億5千万人ともいわれる観客・視聴者にリーチできたという点。この施策により『FIFA 18といえばXbox』と印象付けることができ、実際のユーザー数も10%増加したといいます。

商品画像を全く使うことができないという致命的なハンデを背負いながら、見事なアイディアで結果を出すことに成功した鮮やかなプロモーションでした。