Case: Fatal Recognition

がんや心疾患に次いで死亡率が高いといわれる脳卒中。WHOによると世界では年間600万人以上が命を落としており、仮に一命をとりとめたとしても、深刻な後遺症が残るケースが7割にもなるそうです。

脳卒中にはいくつかの兆候があり、その代表的なものが突然の顔のしびれや麻痺。片方の頬や口角が下がるといった“顔の歪み”を事前に察知し、早期に治療できれば、命に係わる大きな発作を防ぐことができます。

この事実を広く周知し、また病気の予防に役立てるため、香港の医療団体・The Hong Kong Stroke Associationは画期的なシステムを考案しました。

同団体が注目したのは、スマートフォンに搭載されている顔認証機能。スマホをロック解除するたびにユーザーの顔をスキャンし、普段と違う歪みやアンバランスさがないかどうかを確認するアプリ『Fatal Recognition』(androidのみ対応)を開発したのです。

万が一脳卒中の可能性があると判断された場合、直ちに救急病院にかかるよう促すアラートが表示されると同時に、事前に登録した緊急連絡先にも同様のメッセージが送られます。

なかなか人の目では判断がつきにくい表情の違いを正確に読み取れるうえ、スマホを起動するついでに、1日に何度も病気のチェックができるというメリットを備えたデジタル施策でした。