Case: Trending Botics

2018年10月、ブラジルでは国民の直接投票による大統領選挙が行われました。

投票日が近づくにつれ、ツイッター上では選挙や候補者にまつわる投稿が溢れていたようですが、ある調査によると、政治に関するツイートのうち約20%はボット(特定の内容を自動的に投稿するプログラム)によるもので、その内容のほとんどはフェイクニュースなのだとか。

事実と異なる情報を拡散し、選挙の結果をも左右しかねないボットの存在を明らかにするため、ブラジル最大の政治ニュースサイト・Congresso em Focoは、ツイッター内で動いているボットを検出するプラットホーム『Trending Botics』を開発しました。

このシステムは、ボットによるツイートの回数や内容を各候補者ごとにまとめたもので、以下の項目がユーザーに分かりやすくグラフ化されています。

・リアルタイムのツイート数
・時間軸に沿ったツイート数
・1日の合計ツイート回数
・リアルユーザーによる投稿数との比較

これらのデータを投票当日まで公開し、フェイクニュースに惑わされないよう人々に注意喚起を促したところ、Congresso em Focoの訪問者数は1か月で500万人を超え、この問題に対する人々の関心が高いことを示す結果に。

最終的な集計によると、選挙期間中に検出したボットと思われるアカウント数は17万3,000件、ツイート数は450万回。この発表を受けて、ブラジル連邦警察は虚偽の情報を流した人物を特定する捜査を開始したといいます。

不特定多数に向けて情報を瞬く間に拡散させることができる点こそが、SNSの最大のメリットであり、またデメリットでもあります。真偽の分からないニュースや噂に惑わされることなく、ユーザー自身がメディアリテラシーを持つことが大切です。