Case: Meet Grant

昨年オーストラリアのヴィクトリア州が実施し、カンヌライオンズでグランプリを受賞するなど高い評価を得た交通安全啓発キャンペーン『MEET GRAHAM』をご存知でしょうか。

自動車事故が起きた時、人間はその衝撃に耐えうるようにはできていません。そこでヒトの体を進化させ、事故の衝撃を吸収できるような構造に作り替えたのがGRAHAMです。

まず一番に怪我をしやすい耳や鼻は顔に埋め込み、頭部は脳を守るため二重構造に。そして重大な後遺症が残りやすい首の部分は、肋骨で取り囲んで神経を守ります。

他にも内臓損傷や骨折などを防ぐべく様々な“改良”を重ねていった結果、交通事故に遭っても生き延びられる人間、つまりGRAHAMが登場したというわけです。

この奇妙な見た目のGRAHAMを公開することで、事故に対する人間の弱さを再認識し、安全な運転を心がけてもらいたいと呼びかけたキャンペーンでした。

そして今年、この施策をパロディーしたのが11月1日にメルボルンで広告賞を開催するMADC。『Meet Grant』という本イベントのPR動画を公開しました。


Meet Grant from MADC on Vimeo.

ストレスと激務が日常の広告業界、ヒトの体はそれに耐えられません。そこで生み出したのが、広告業界を唯一生き残ることのできるGrantです。

様々な意見を同時に聞いてフィルタリングする耳、大量のアルコールを分解できる予備の肝臓、企画したキャンペーンに対する辛辣な批判を跳ね返す分厚い皮膚、そして白人男性であることも仕事を円滑に進めるうえでは重大な要素。

それらを全て兼ね備えたGrantを一般に公開したところ、世間の反応が…あるはずもありませんよね。

要は『どんなに真似をしてもオリジナルは越えられない』ということを伝えたかったようです。各社・団体によるオリジナル作品が多数エントリーされるMADCにぜひご注目ください!と呼びかけたキャンペーンでした。

(via MADC)