Case: Lamp 2

2002年に放送され、話題となったカナダIKEAのCM『Lamp』。手掛けたのは、独創的な世界観を持ち、ビョークやケミカルブラザーズなど有名アーティストのPVを制作したスパイク・ジョーンズ監督で、その年のカンヌライオンズ・フィルム部門でグランプリを獲得しました。

今回同社はこのCMの続編を16年ぶりにリリースし、再び注目を集めています。

まずは2002年公開のCMをご覧ください。

使い古され、持ち主に捨てられてしまった卓上ライト。悲し気にうなだれたライトに、容赦なく打ち付ける雨…

観ているこちらも切ない気持ちになったその時、どこからか現れた男性が視聴者に向かってこう言い放ちます。

Many of you feel bad for this lamp. That is because you crazy. It has no feelings, and the new one is much better.
(ほとんどの人がこのランプのために悲しい気持ちになるだろうが、そんなの馬鹿げてる。ランプには感情なんてないし、新しい方がずっといいのさ。)

てっきり感動モノのストーリーかと思いきや、まさかのエンディング。そうきたか!というインパクト抜群のCMでした。

続いてこちらが今回公開された第2弾。捨てられたライトのその後を描いています。

道端に置かれたライトを偶然見かけた女の子。気に入ったのか、そのまま家に持ち帰り、電球をIKEAのLEDバルブに付け替えてくれました。

本を読む時も遊ぶ時も、そして寝る時まで…ライトは新しい主人のために、温かな光を灯します。

ライトの幸せな気分が伝わってくるようで、観ている人もほっこりしたその時、またもやあの男性が登場。

しかし彼が言ったのはシュールなセリフではなく…

Many of you feel happy for this lamp. That’s not crazy. Re-using things is much better.
(多くの人がこのライトを想って幸せな気分になるだろう、でもそれはクレイジーなことではない。再利用はとてもいいことだからね。)

と、いい意味で視聴者の期待を裏切るエンディングとなっています。

IKEAによると、今回の広告を通じて、同社の製品はサーキュラー(循環型)デザインであり、原材料も含めて再生・再利用ができるという、持続可能なビジネスを追求していく取り組みを消費者に見せる目的があるそう。

16年前のCMをリユースして続編を作るというアイディアに、その姿勢が現われていますね。