Case: #shieldthemonkeys

今年に入り、ブラジルのサンパウロでは黄熱病が流行しています。感染しても、無症状もしくは軽い症状で済むこともありますが、重症になった場合の致死率は20%から50%にもなるといい、非常に恐ろしい病気です。

感染経路は黄熱ウイルスに感染した蚊であり、ヒトからヒト、動物からヒトへとうつることはありません。ところがこの病気はサルにも感染することから『サルが病気を媒介する』という間違った情報が流れるようになり、たくさんのサルが殺される事態へと発展してしまったのです。

そんな状況を受け、人々に病気に関する正しい知識を持ってもらおうと立ち上がったのが、サンパウロ州・カンピーナスを本拠地とするサッカーチームのAAポンチ・プレッタ。サルのキャラクターがチームのマスコットであるという所以から、サンパウロ保健局と協力し、サルを守るキャンペーンを実施しました。

AAポンチ・プレッタのチームユニフォームには、左胸に盾の形をしたエンブレムがあしらわれています。このエンブレムのデザインを変えて、『#shieldthemonkeys(サルを保護しよう)』と呼びかけたのです。

この取り組みはテレビやオンラインニュースで紹介されたほか、SNSでも広く拡散し、1,400万件のインプレッションを獲得するなど、大きな注目を集めました。

また黄熱病の予防にはワクチン摂取が有効で、生涯免疫を獲得できることなどを同時に周知したところ、AAポンチ・プレッタのホームスタジアムで行った無料の予防接種には、およそ185万人もの人が訪れたといいます。

人気クラブチームの力をかりて、絶大な効果を上げたソーシャルプロジェクト。プロスポーツの影響力の大きさ・地域社会貢献の大切さを、あらためて感じさせる取り組みでした。