Case: Take A Seat For Children Suffering From Cancer

ルーマニア最大のがんセンターには、病気と闘う子供たちが数多く入院しています。長期にわたる入院治療が必要な場合に大きな問題となっているのが、病院には親の宿泊施設がないこと。

病室には患者用のベッドしか用意されていないため、付き添う家族は小さな椅子に腰かけたまま寝ることに。我が子の病気に対する不安や悩みといった精神的負担に加え、ゆっくりと体を休めることもできないという肉体的負担は計り知れません。

小児がんと闘う子供とその家族を支援する非営利団体・Magichomeは、そんな家族のための宿泊施設を建設するべく、募金を募るキャンペーンを立ち上げました。

同団体が実施したのは、病室に置いてある『椅子』をブカレスト市内のアートギャラリーに展示し、この椅子に座りに来るよう人々に呼びかけるという試み。病気の我が子に付き添う親の悲痛な心境を知ってもらい、施設建設のための費用を集めようというのです。

MagichomeがFacebookに投稿した企画の主旨を紹介するキャンペーン動画は、ルーマニア国内における全Facebookユーザーの66%にリーチし、個人と企業からの募金は合わせて50万ユーロ(約6600万円)を達成。この資金を使い、がんセンターの近くにひとつ施設を作ることができたそうです。

昨年11月にスタートした本施策、今もなお多くの人が昼夜を問わずこの椅子に座り続けており、病気の子どもとその家族を支援する社会的な取り組みとして注目を集めています。

Magichomeによると、目標はさらに2つの施設を建てることだそうで、必要な資金を集めるために今後もキャンペーンを継続していく予定だということです。