Case: Washable Book

インフルエンザや胃腸炎など感染症の予防に、手洗いが効果的だということは、日本では誰もが知っています。しかし発展途上国では、そういった知識が浸透していないため、肺炎や下痢、マラリアなど本来であれば予防可能な病気によって、命を落とす子供が毎日6,000人もいるのだそう。

子供たちの命と彼らの夢を守るため、サプリメントや健康食品などの研究開発と製造販売を行う日本の医薬品メーカー・Angfaは、石鹸を使った正しい手洗いの方法を教えるためのプロジェクトをカンボジアで立ち上げ、『Washable Book』という絵本を制作しました。

一見特に変わったところのないように見える絵本ですが、中を開くとイラストには色がついていません。

実はこの絵本には特殊なインクが使われており、水と石鹸を使ってこすると色が浮かび上がる仕掛けとなっています。子どもたちが楽しみながら、自分たちの手をきれいに洗えるようにという狙いです。

物語に登場する動物たちの手のひらの部分に石鹸を泡立てると、彼らの将来の夢が現われます。

ウサギさんの夢は、みんなを笑顔にするシェフ。

ことりさんの夢は、健康を守るお医者さん。

クマさんの夢は、困った人を助ける警察官。

最後のページは、顔の部分に鏡がついており、子供たちが自分の顔を写すようになっています。

そして手のひらを石鹸でこすると、子供たちが思い描く、たくさんの職業が描かれているのです。

子供たちに手洗いの大切さを教えるこの取り組みは、様々なメディアで紹介され、ローンチしてわずか3週間で15億件のインプレッションを獲得。Angfaの石鹸の売り上げは1730%もアップしたそう。

絵本を使った後は、干して乾かせば何度でも再利用が可能という点でも画期的な絵本。同社によると、今後はカンボジアだけではなく他の途上国でもこの活動を広げていく予定だという事です。