Case: Prison Fix Up

今年1月、ルーマニアで約50万人が参加する大規模なデモが行われました。

事の発端は、政府が『汚職の罪で刑務所に収容されている高官を釈放する』という内容の法改正を試みたこと。政府側は『現在過密状態にある刑務所の環境改善を図るための措置である』と主張したものの、収賄などで摘発された高官らを免罪することになる、と市民からは猛反発。法令の撤回を求め、同国史上最大規模の抗議デモへと発展したのでした。

この事態を受けて立ち上がったのが、同国の建材メーカー・Primus。小規模ながら『責任感』『正直』をモットーとしている同社はこの抗議活動に賛同し、『政府が法令を撤回すれば、刑務所を改装するための建築資材を無償で提供する』と発表したのです。

同社は政府にこのオファーについて決断する時間を与え、すぐにでも法案を破棄すれば、全ての刑務所に対し協力するが、判断を下すのに時間がかかるほど、協力の度合いも低くなっていく仕組みとしました。

Primusがこの取り組みをSNSで公表したところ、瞬く間に市民の注目を集め、オンラインニュースで一気に拡散。またSNSで数多くのコメントが寄せられ、全国民のおよそ2割にあたる、400万人にリーチすることに成功したといいます。

小企業ながら、地域貢献を軸に大きな存在感を放った秀逸な施策。最終的に、Primusは18ヶ所の刑務所に35トンあまりの建材を提供したということです。


Prison Fix Up from Rusu+Borţun on Vimeo.