Case: What happens when a journalist disappears?

2016年5月3日の世界報道自由デーに、報道の自由を求める活動グループである「国境なき記者団」とヨーロッパのニュースチャンネルである「Euronews」が、報道の自由と情報公開を訴える驚きの“ニュース番組”を放映しました。

スタジオでニュース速報を報道するのは、キャスターのLise Pedersenさん。一連の汚職事件に大統領自身が関与していたことが明らかになり、大統領府と中継を結びます。

大統領府で取材にあたっているのは記者のDamon Emblingさん。スタジオと電話回線がつながり、国民が大統領府を占拠するべく押し寄せ、警察当局との間の小競り合いが生じ、まさに現場がカオスであると伝えます。時折銃声も鳴り響いており、現場はまさに戦場と化していることがわかります。

また、当の大統領は側近を連れて国外に脱出した模様であることも伝えます。

スタジオのLise Pedersenさんが、「警察との対立で負傷者が出ているのか?」「大統領の行方はわかっているのか?」と質問を投げかけたところで、スタジオに異変が生じます。

スタジオに男性の声が響き、窓ガラスが割れたかのような音もマイクが捉えました。

画面は変わって再び現場中継へ。
現場の記者が、死傷者が出ている模様だが、まだ正式な死傷者数が発表されていないこと。大統領の行くはまだ把握できていないことを報じ、スタジオのキャスターに呼びかけるも応答なし。“スタジオのLiseさん。聞こえていますか?”と何度も話しかけるも、応答はありません。

画面はスタジオに戻ります。すると、そこにキャスターの姿はなく、キャスター席の資料が散乱している様子から彼女の身に何事か起こったことが推測できます。

そして、ここで種明かし。スタジオ後方のスクリーンに、国境なき記者団の国際委員会メンバーであるDr.Rubina Moehring が映し出され、ニュースの内容は架空のものでしたが、キャスターが突然いなくなるというシナリオ自体は実際に存在する事実であると話します。

先程のキャスターのように、スキャンダルを報じるジャーナリストの中には、誘拐され、投獄され、殺害されるケースもあるといいます。2015年には67人のジャーナリストが報道活動の最中に命を落とし、現在150人以上のジャーナリストが投獄中だといいます。

多くのジャーナリストを迫害する過激派組織、国家体制、テロリスト、独裁者に対して、報道の自由、情報公開を訴え、基本的権利を守るべく手と手を取り合って行動しようと呼びかけています。

偽ニュース番組で真実を伝えるジャーナリストが被りうる危機的状況をデモンストレートし、基本的人権を侵されることなく、自由に報道できる権利があることを訴求するキャンペーンでした。