Case: Come home

東欧のルーマニアは雇用機会が少なく政府への信頼も低いため、国外に職を求める人が多く、2014年のEUレポートによると、国外就職者数はEU最大であるといいます。

国外流出した多くの労働力をルーマニアに引き戻すことは、同国の課題の一つであり、2014年の大統領選に立候補したクラウス・ヨハニス氏(現同国大統領)は、労働力のルーマニア回帰を公約に掲げました。

ヨハネス氏の公約は多くの国外労働者の関心を集め、ヨーロッパ各都市で実施された在外選挙には大勢のルーマニア労働者が列をなしたといいます。

そんな中、このルーマニア最大の関心事の一役を担うべく、同国を代表するチョコレート菓子のROMは、注目の大統領選挙の翌日からヨハネス氏の公約をサポートするキャンペーン、その名も“ルーマニア人よ帰国せよ”を実施しました。

ROMは、“ルーマニア国外に流出した労働者をルーマニア国内に戻す”ため、人材紹介会社とタッグを組み、国外で就労する家族を持つ親類や友人を通して、キャンペーンメッセージを伝えるべく、“ルーマニア国外で働く労働者に帰国を促す動画メッセージを送ることができる”ウェブサイトを制作しました。

メッセージの送付方法は至って簡単。まず、国外で働く親類知人の名前を入力します。

続いて、就労する国名を入力し、写真をアップロードするだけ。

あっと言う間に『〇〇国で元気に過ごしていると思いますが、お伝えしたいとことがあります。どうかルーマニアに戻って来て下さい!』との動画メッセージを作成し、送信することができるというものです。

メッセージにはルーマニア国内での仕事を斡旋するカウンセラーのコンタクト先が添付されており、帰国後の就職先の相談窓口を提供しています。

この取り組みは多くの注目を集め、動画メッセージはインターネット上で瞬く間にシェアされました。

また、合わせて、欧州各国の新聞の求人欄に同キャンペーンの告知と共にルーマニア語で求人広告を掲載した他、facebookでもキャンペーン告知を行いました。

その結果、国内メディアだけでなく国外メディアにも取り上げられ、遂にはルーマニアの労働大臣もキャンペーンへの支持を公言するなど、大きな成果を生むことに成功しました。

また、“ルーマニア人に国内就職を呼びかける”キャンペーンは、ゴールデンタイムのテレビ番組で20回取り上げられた結果、当初予定リーチ数の10倍ものターゲット層に届いたといいます。

キャンペーンを見知った国外労働者からの履歴書は増える一方で、帰国者数の増加につながったという本キャンペーンにより、facebookのエンゲージメント率は、永遠のライバルである・Snickersよりも8,285%高い数字を達成することができたとか。

国を救うことに成功した愛国心あふれるチョコレート菓子のキャンペーンでした。

動画はコチラ

ROMANIANS, COME HOME! – MCCANN BUCHAREST from McCann Bucharest on Vimeo.