Case: Be yourself

スペインではアルコールデビューの若年化が進んでいるといい、スペインのアルコール飲料協会・FEBEによると、『お酒デビュー』する平均年齢は13.7才だと言います。

FEBEによると、昨年一年間だけでも、14才から17才の未成年の内、実に75%がアルコールを摂取したといい、直近の1ヶ月だけで、その内の52%が酔っ払い状態になったほどだそう。

そんな中、若者のアルコール摂取の若年化を食い止めるために、啓発キャンペーンを実施することを考え、最も効果的なメディアとして採用したのがラップです。

ターゲットの年代は、大人の言葉を拒絶しがちな難しい年頃の若者たち。この年代の若者文化にピタッと当てはまり確実に彼らに届くと思われたのがラップだったのです。

まず最初に、子供たちのアルコール摂取に頭を悩ませている両親や保護者から話を聞き、問題を洗い出します。

それを“なぜ飲んではいけないのか”に主題を置いた歌詞に書き上げていきます。

そして、これを若者から人気を集めているラッパーに歌ってもらい、ミュージックビデオを撮影し、至るところで放映したのです。

ラップの調子に乗った直接的で力強いメッセージは若者たちの心を捕えました。ラップミュージック公開初日からスペインでの注目のトピックとなり、「The Top 40」「Sol Musica TV」という番組では4週間連続で一位を獲得しました。

MTVでは11週間以上に渡りオンエアされ、ミュージックビデオは最初の1か月で163万回視聴され、音楽配信共有サービスのSpotifyでは32万7千回再生されました。

また、SNS上で影響力のある人によって93万回も話題に取り上げられ、さらに拡散しました。ラップミュージックはラップのヒットチャートで大ヒットを記録しましたが、何よりもスペインの未成年の心に届いたことが最大の成果であるといいます。

若者が最も受け入れやすいラップを通して、若者に早期のアルコール摂取の危険性を訴えることに成功した斬新な取り組みでした。

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