Case: マーケティング面への貢献も大きいUSENのPR活動

ブランディングやIR、マーケティングなど、広報に求める役割は企業によってさまざまです。

店舗・施設向けの有線音楽配信事業で日本最大のシェアを誇る株式会社USENは、音楽配信以外にもグルメ情報サイト「ヒトサラ」を運営するなど、新しい事業にも意欲的に取り組んでいます。2013年12月からはスマートフォン向け定額音楽配信サービス「スマホでUSEN」の提供を開始したばかり。

そんな同社の広報部は、マーケティング面で大切な役割を担い、ただ情報発信するのではなく、その先にある長期的な企業価値向上につながるよう、広報業務を組み立てています。そのため、社外広報、社内広報、WEB・SNS、デザインの仕事を、個人毎に明確に役割分担し、それぞれが有機的に関わることでスピード感のある広報体制を敷いています。

これまで広報部という部署が無かっただけに、新規ユーザーの獲得というマーケティング面においても、広報部が果たす役割は大きくなっています。そのため広報部には各部署のマーケティング担当者からさまざまな情報が届けられ、「メディアへ記事掲載の働き掛けをしてほしい」と依頼されています。

同社の広報担当者は、それらのネタをどのように裁き、記者・編集者とどのような関係を築いていくことで、自社サイトへの集客を増やそうとしているのでしょうか。同社広報部にて社外広報として活躍し、前年度の掲載数を大幅に増加させている清水さやか氏にお話を伺いました。

営業マインドを忘れずマーケ担当者から情報を引き出し、価値を見出すのが広報部の役割

――貴社ではどのように広報業務を進めているのでしょうか。

毎週、社長も出席する会議と、広報部のみで開く会議をそれぞれ1回開催し、基本的な方針を決めています。

広報部として開く会議では、自社が運営する各サイトのPV数などの共有から、各自が持っている各サービスの情報から漏れが無いかを確認しています。

プレスリリースを出したことでどれだけ各サービスサイトのPVが増えたか、どのメディアに露出するとどれくらいの集客が見込めるのか、毎週検証しています。

というのも、当社では各サービスのマーケティング担当者が、特集ページの作成やキャンペーンの実施などの施策を主に担当していますが「新規のサービスなどをより多くの方に届けるためには、どのようなメディアに、どのようなアプローチを仕掛ければ、自社サイトに呼び込めるのか」といった戦略については、実質的に広報部が担当しています。

重要度に応じて配信方法を3つに分類。必要とするメディアにだけ情報を届ける

――広報部で新規ユーザーの集客も担うとなると、メディアにどれだけ記事化してもらえるかで集客量が変わりますよね。記事化してもらえる確率を上げるため、どのような工夫をしているのでしょうか。

プレスリリースのネタについては、各サービス担当者からメールで受け取っています。毎日多数のメールが送られてくるので、ネタの重要度に応じてリリース方法を3通りに分類し、なるべく効率的に裁くようにしています。

まず1つ目の分類は、新製品の発売や会社の組織変更など、会社や株主にとって重要度の高いニュースです。主にコーポレートサイトの「ニュースリリース」ページに掲載します。例えば、コメント放送チューナー「EZ-MESSEⅡ」発売のニュースを2014年6月2日に発表したときは、コーポレートサイトとPR TIMESの両方でリリースを出しています。

次に2つ目の分類として、各サービスのサイトで実施する特集やキャンペーンの情報、製品の機能追加などが当てはまるのですが、コーポレートサイトに掲載はしないもののリリースすれば記事化してもらえそうな価値のあるニュースがあります。こうしたニュースは、PR TIMESのみを使って配信することにしています。直近の例では、2014年7月1日にPR TIMESでリリースした、USEN放送に新しいチャンネルを追加したニュースが該当します。

最後の3つ目の分類は、一般に公開せず、特定のメディアにのみ配信するニュースです。例えば、AV機器に関するマニアックなニュースを専門情報サイトの「AV Watch」の記者さんにだけ流す、といったやり方をしています。

1つ目と2つ目、あるいは2つ目と3つ目のどちらの分類にするべきか、迷ったときには親しいメディア関係者に軽く話して反応を探り、重要度を上げるべきか下げるべきか参考にしています。

このようなやり方でリリースしているのは、メリハリを付けて必要な情報だけをメディア関係者に届けたいからです。無闇に大量のリリースを送り付けていては、メディア関係者に「また価値のない情報が来たか」と思われるようになってしまい、信頼を失っていきます。「USENから届くリリースは取り上げる価値がある」と思ってもらえる関係を築いていくことで、記事化してもらえる確率を上げようとしているのです。

商品がB to CかB to Bかによって異なるPR TIMESの利用目的

――そうした広報活動を展開する上で、PR TIMESをどのように活用していますか?

プレスリリースで配信する情報は、B to Cの商品のものか、それともB to Bの商品のものか。それによってPR TIMESの利用目的を変えるようにしています。

有線放送サービスが自宅で楽しめる「家庭用USEN」やスマホで有線放送サービスを利用できる「スマホでUSEN」などのB to C商品の場合は、プレスリリースをエンドユーザーに直接届けることを目的にしています。PR TIMESのサイト上に情報を載せておくことで、ブロガーさんたちに注目してもらえやすくなりますし、検索などで引っ掛かりやすくもなります。記事として取り上げてもらいたい大手メディアに対しては、メールや電話、時には直接訪問して私から個別に働き掛けるようにしています。

反対に、法人向けICTソリューションといったB to B商品に関するプレスリリースを配信する場合は、自分が開拓してきれていない専門媒体を発掘するためのツールとしてPR TIMESを活用しています。B to Bの領域では、「こんな媒体もあるんだ」と驚いてしまうほど専門的な媒体があります。非常に数が多く、どの媒体に掲載してもらえれば効果があるかはっきりしないものですから、PR TIMESを使ってできるだけ多くの専門媒体に情報を届けるようにしています。当社の場合は、扱っているサービスが多いだけに、事業分野によっては、PRTIMESが無いと始まらないと言っても過言ではありません。

『より効果的な広報活動を展開するため、USENが利用するPR TIMESの配信機能』
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