Case: Tattoo Skin Cancer Check

若年層を中心に皮膚がん発症例が急増しているブラジル。若者向けに日焼け止めを発売しているスキンケアブランドのSol De Janeiroは、若者の皮膚に最も近い存在であろう“タトゥーアーティスト”に皮膚診断をしてもらうことにより、皮膚がんを早期発見するという啓発キャンペーンを実施しました。

ブラジルには、日に焼けた肌とタトゥーを好む若者が大勢います。どちらも肌にダメージを与えるもので、肌の健康が脅かされています。

結果、ブラジルの皮膚がん発症例は非常に多く、他のがん発症例に比べて群を抜いています。毎年発症例は14万件に上り、これは、乳がんと前立腺がんの発症例を合わせた数よりも多く、また、近年では、実にこの74%を若者が占めています。

そのような状況にもかかわらず、若者世代は「皮膚がんは高齢者が発病するものだ」と考え、皮膚科に足を運ぶことがめったにないといいます。事態を憂慮したSol De Janeiroは、今回多くの若者が訪れるタトゥーアーティストに協力を仰ぎ、若者の肌に触れる機会が多いタトゥーアーティストに皮膚がんの早期発見の一助を担ってもらうという施策を実施しました。

タトゥーアーティストに、初期の皮膚がんの兆候など、早期発見につながる研修を施したのは、世界的な権威を誇るがん機関・A.C.Camargo。サンパウロやリオデジャネイロなどの主要都市でタトゥーアーティストに研修を実施した他、250名以上のアーティストにオンラインで研修を指導しました。

研修を終了すると皮膚がんの初期診断ができるタトゥーアーティストとして認定されます。

現在、450人以上のタトゥーアーティストが認定済みで、タトゥーアーティストの一日のクライアント数が通常6人程度であることを考えると、1週間で19,800名が皮膚がんの初期診断を受けていることになります。

タトゥーアーティストによる診断がきっかけとなり、皮膚科を受診し、本格的な治療への一歩を踏み出した若者が一人また一人と現れているといい、各種メディアで取り上げられ大きな話題となりました。

若者たちの肌の健康を願うスキンケアブランドが手掛けた皮膚がんの早期発見を促すキャンペーン。

「肌の健康」のことを考えると、“望ましい”とは言えないタトゥー。ただ、タトゥーを好む若者にそれを控えさせようとするのは現実的な対策ではない捉え、どうせ行うのであれば、まさにそれがなされる場を“有益な機会(初期診断)へと変えてしまおう”という発想ですね。

アイディアとともに、タトゥーアーティストを巻き込んでいった実行力に脱帽するケースでした。

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参考サイト

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http://adsoftheworld.com/media/outdoor/sol_de_janeiro_tattoo_skin_cancer_check