Case:Immortal fans

2013年カンヌ国際広告祭プロモ・アクティベーション部門のグランプリを受賞した作品。ブラジルのフットボールクラブ「スポルチ・レシフェ」が仕掛けた臓器提供啓発キャンペーンです。

サッカーが盛んなブラジルでは、多くの市民が熱狂的に地元クラブを応援しますが、中でも「スポルチ・レシフェ」のファンの“クラブに対する愛情”は並大抵のものではないといいます。そんなサポーターは、自分が生きている限りずっとクラブを応援し続けたいと願います。

今回の企画では、ファンのそういった“強いクラブ愛”を背景にして、万が一ファン自身の身に不幸な事故が起こって“突然の死”を迎えたとしても、“臓器のドナー登録”をしてさえいれば、自分の臓器を必要としている“他のサポーター”の体の一部になり、永遠に大好きなクラブを応援し続けることができる、すなわち『永遠にファンであり続けられるんですよ』と訴えたキャンペーンです。

フットボールチームが臓器提供カードを発行するのは今回が初めて。
このカードはスタジアムの他、Facebookや郵送でも手に入れることができます。

この企画に先立ちプロモーション用におさめた動画では、角膜移植を必要とする男性が「あなたの眼でスポルチ・レシフェの試合を見続けます」とファンに訴えます。

さらに肺移植を必要とする男性は、「あなたの肺でスポルチ・レシフェのために呼吸し続けます」と訴え、心臓移植を必要とする女性は、「あなたの心臓はスポルチ・レシフェのために高鳴り続けます」と臓器提供を呼びかけます。

このプロジェクトの結果、51,000枚を超える臓器提供カードが発行されました。これは同チームのホームスタジアムの収容人数を上回る数だといいます。

そしてこの試みはテレビでも大いに報道され、臓器提供のドナー登録者は1年で54%増加。心臓移植と角膜移植の臓器提供待ち患者数は、ゼロになったそうです。

ファンの“永遠に応援し続けたい”、“永遠にファンであり続けたい”というクラブ愛を、“臓器提供のドナー登録”というアクションに結びつける秀逸なプロジェクトでした。

この発想と実行力、素晴らしいですね。

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