Case: Speed Donating

重い病気や事故などによって臓器の機能が低下した人に、他社の健康な臓器を移植することで機能を回復させる『臓器移植』。命を救う先進的な医療である一方、提供する側であるドナーの不足が慢性的な課題となっています。

この問題を改善するため、ヘルスケア分野を専門とするイギリスの広告代理店・HAVAS LYNXは、ドナー登録を呼びかけるキャンペーン動画を公開しました。

テーブルと椅子が並べられた会場で行われている、お見合いパーティー。参加した男女はそれぞれ時間内に自己紹介をして、自分にマッチする相手を探します。

開口一番元カノの話を始める男性、自分の好物のオリーブを相手にも強引に勧める女性、いかにもやる気のなさそうな自称ミュージシャン…

なかなか出会いのチャンスはなさそうです。

しかしこの後、見ている人をハッとさせる文章が表示されます。

「もしも相手探しに自分の命がかかっていたら?」

そして実際に臓器提供者を待つ男性のメッセージも。

「僕は死ぬほど出会いを求めているんだ。“死ぬほど”ね。」

映像の最後は、次のような呼びかけで締めくくられています。

『ヨーロッパでは今日、16名の人が移植を待ち望みながら命を落としています。自分にマッチする人(ドナー)を見つけられなかったためです。登録に掛かる時間はわずか数分。ドナーになってください。』

HAVAS LYNXが開設したキャンペーンのHPでは、移植を待つ患者、移植を受けた人、家族がドナーとなった人など、様々な立場の人のストーリーやコメントが紹介されています。

臓器移植に対しては様々な考えがありますが、自分が最期を迎える時に、他の誰かの命を救えるということについてよく考え、きちんと意思表示をしておくことの大切さを思い起こさせてくれる動画でした。