Case: War with cancer

ポーランドでは毎年10万人が新たにがんと診断され、国全体では50万人が闘病生活を送っています。彼らに必要なのは同情ではなく、病気と闘う“武器”となる薬や治療のための費用です。がん患者支援団体の「Alivia」が昨年、がん闘病者への寄付集めを目的にユニークなデジタル施策を実施しました。

本施策のターゲットは、通常チャリティにほとんど関与していないという同国の若い男性たち。今回はそんな彼らが興味を持ちそうなスマートフォンアプリを制作し、“アプリ内課金”を通して寄付を集める方法を考案しました。

War with cancer from Alivia Foundation on Vimeo.

『War on Cancer(がんとの戦い)』と名付けられたこのアプリは、主人公が次々に“がんモンスター”という敵を倒していくバトルゲーム。

ゲームが進むにつれ“がんモンスター”はパワーアップするため、プレイヤーは度々新しい武器の購入が必要に。“アプリ内課金”により、武器を購入することが可能です。

また武器が多いほど主人公の力もパワーアップ。できるだけ数多くの敵を倒そうと、プレイヤーが“ついつい課金してしまう仕組み”が採用されています。

同アプリは現在もiTunesにて無料ダウンロードが可能。

またAliviaのデータベースと連携しており、ゲームを始める前に設定画面で寄付をする相手を登録。特定の患者さんを指定しない場合、寄付は全員に平等に振り分けられるようになっています。

本施策を宣伝するため、同団体はまるで普通のゲームアプリを紹介するようにTV-CMを出稿。結果、見事ターゲットの注目を集め、最終的には120万ユーロ(約1億5,000万円)を超える寄付金を集めることに成功しました。

アプリ内課金を通して多額の寄付を集めたNGO団体による斬新なドネーションプログラムでした。