Case: The World’s Most Eligible Bachelor

現在絶滅の危機に瀕している、キタシロサイ。2009年に始まった繁殖プロジェクトの努力もむなしく、ケニアのオルペジェタ自然保護区に生息するスーダンと名付けられたオスが1頭、そして2頭のメスが現存する最後の個体となってしまいました。

同保護区では種の保存へ最後の望みをかけて、既に取り出してある精子と、アンゴラ南部やジンバブエ等に生息するミナミシロサイのメスとの人工的な繁殖を目指していますが、そのためには膨大な資金が必要だといいます。

そこで今回実施されたのが、“地球上で最後のキタシロサイのオス”となったスーダンを、「The World’s Most Eligible Bachelor(世界で最も結婚すべき独身男性)」というコピーとともに、出会い系アプリTinderで紹介するという試みです。

Tinderは、画面に表示された異性のプロフィールを気に入れば“右”へ、興味がなければ“左”へとスワイプするシンプルな操作のアプリで、世界190ヶ国、40の言語で利用されています。

これにスーダンのプロフィールを登録し、右にスワイプしてくれた人にはオルペジェタ自然保護区HPのリンクを表示して繁殖プログラムへの理解と寄付を促す仕組みです。

このキャンペーンについてオンラインニュースやラジオ、ポスターなどでも周知を行った結果、スーダンがTinderに登場してからわずか2日間で世界中に拡散し、1週間で21億ものメディアインプレッションを獲得、右へのスワイプは200万回、広告費換算で1億6千5百万ドル以上のメディア露出を果たしました。

そして寄附金額は以前に比べ320%も増加するなど、非常に大きな注目を集めることに成功したのです。

環境や動物保護にありがちな深刻な啓発キャンペーンではなく、ユーモアがあり人々に受け入れられやすい方法はないかと模索した末に実施されたという本施策。当プロジェクトはシロサイの体外受精に必要な資金、およそ900万ドルを集めることを目標に展開中です。

(via Ol Pejeta Conservancy)