Case: Sea Eye Schlepperkönig

ヨーロッパを目指して地中海を渡る難民のうち、途中で死亡してしまった人の人数が、昨年(判明しているだけでも)過去最多の5,000人に到達。悲惨な事実にも関わらず、このことはあまり知られていないのが現状です。

オーストリアで活動する海上救助団体「Sea Eye」は、このような悲惨な事実を啓蒙することを目的とした前代未聞のデジタル施策を実施、大きな話題となりました。

今回の施策で同団体が最初に行ったのは、ゲームのプロモーション。
ゲーム名はその名も『Schlepperkönig(人身売買の王様)』。地中海を渡る“難民を密輸”するという非人道的な趣旨のゲームで、このゲームを使ってSNSを炎上させ、注目を集めようという作戦です。

本企画では「Sea Eye」の名前は伏せてゲーム専用のFacebookページを作ってゲームを宣伝。

すると、「人身売買なんて残酷すぎる…」など750件を超えるコメントが寄せられた他、オーストリア最大の新聞を始め、様々なメディアにも取り上げられ、大きな物議を醸しました。

そして炎上がピークに達した時、このゲームが実は「Sea Eye」の人道的な観点からの啓蒙施策の一環であることを発表。

世間を騒がせているゲームはそもそも存在せず、地中海の難民問題に注目を集めるためのプロモーション戦略の一環だったと説明しました。

またゲームが炎上したことを受け、同団体は「5,000人もの難民が水死している悲惨な現実よりも、悲惨な内容のゲームの方が人々の注意を引いている。」というショッキングな事実を発表。この事実が再びメディアを騒がせました。

大胆な方法で人々の注目を集めた今回のプロモーション。合計で820万にリーチした他、寄付金も通常月に比べて1,100%アップさせることに成功。2段階に分けてバスを引き起こした、大胆で戦略的なデジタル施策でした。