Case: Litbait The Wild Detectives

アメリカのダラスにある本屋「The Wild Detectives」が、人々にもっと名作を読んでもらおうと、Facebookを活用したユニークなキャンペーンを実施しました。

キャンペーン名は、“Clickbait*”ならぬ『Litbait』(litは“文芸の”、baitは“餌”の意)。Facebookに扇情的な見出しの投稿をし、それをきっかけに名作に興味を持ってもらおうという作戦です。
*Clickbaitはウェブ上の記事に扇情的なタイトルをつけ、ユーザーの興味を引いて閲覧者数を増やす手法。

実際に同社がFacebookに投稿した見出しを3つご紹介。

1つ目の見出しはこちら。

British guy dies after selfie gone wrong.
(イギリス人男性は、セルフィー画像がおかしくなってしまった後、死亡した。)

一見何かの事件のように見えますが、実はこれ、オスカー・ワイルドの長編小説『ドリアン・グレイの肖像』を現代風に表現したもの。インパクトがあり、思わずクリックしてしまうような内容です。

2つ目の見出しはこちら。

Teenage girl tricked boyfriend into killing himself.(10代の女の子が、彼氏が自殺するようにたくらんだ。)

思わずゾクッとしてしまう恐ろしい内容ですが、実は『ロミオとジュリエット』の見出しです。

そして、3つ目はこちら。

You’ll never guess what happened to this Kansas teen after tornado destroys her home.(カンザスに住む10代の女の子の家が竜巻で壊れてしまった後、彼女の身に予想もできないようなことが起こりました。)

一見災害のニュースのようにも見えますが、これは『オズの魔法使い』の見出し。どの見出しもインパクトは大きいものの、名作に関する投稿だとは思えないものばかり。

奇抜な見出しに惹かれ投稿をクリックすると、同社のブログページに遷移。本のあらすじと作品全文も掲載されているので、ユーザーはそこではじめて本の紹介(宣伝)だということが分かります。

9月6日の全米読書デーにスタートした本キャンペーン。Facebookのエンゲージメント率は150%アップし、サイトのトラフィックも14,000%アップするという大きな成果を残しました。

本施策の内容をまとめた動画のラストにはこんなメッセージが。

You fell for the bait, now fall for the book.(扇情的な見出しに引っかかって投稿をクリックしたら、きっとその先に隠された本を好きになるでしょう。)

悪質な投稿として見られがちな“Clickbait”の手法を逆手に取ったSNS活用施策でした。