Case: Fake News Promotion

映画「ザ・リング」や「パイレーツ・オブ・カリビアンシリーズ(第1~3作)」の監督であるゴア・ヴァービンスキー氏が手掛けるサイコスリラー・ミステリー映画『A Cure for Wellness』が2月17日に全米で公開されました。

物語は、主人公で、とある企業の若手役員(ロックハート)が、失踪したCEOを探すためにスイスにある療養所・ウェルネス・センターを訪れるシーンから始まります。

院長と話したのちにセンターを後にするも、ロックハートは帰り道の途中交通事故に遭い、気づいた時には療養所の患者としてベッドに横たわっていました。

そこで出会った一人の少女、「ここから出られる人は、誰もいない。」と意味深な言葉、患者に施される恐ろしい治療の数々。そしてロックハートが目にした驚愕の秘密とは…

本日はこの映画の公開に先立ち、20世紀フォックスが仕掛けた驚きのキャンペーンをご紹介します。作品のPRのために同社が選んだ方法とは、なんと架空のニュースサイトを作り、そこに偽の記事を掲載するというもの。

『NY Morning Post』や『Indianapolis Gazette』など、いかにもありそうな名前のサイトを立ち上げ、「レディーガガがスーパーボウルのハーフタイムショーの際にイスラム教徒に敬意を表明した」、「トランプ大統領が子供のワクチン接種を禁止する」といったウソのニュースを公開したのです。

これらの記事は、事実だと信じてしまった多くの人々により、SNSを中心として瞬く間に拡散されました。

ニュースは結果的にユーザーを映画の公式HPに誘導するようになっていたのですが、これがあまりに不適切だと批判の的に。20世紀フォックスは偽記事を全て削除するとともに、全面的に謝罪するという事態となりました。

“嘘のニュース”で人々の興味を煽るというこの試み、映画のPRでは欠かせない“話題性を創出する”という点においては一定の成果を挙げられたのかもしれませんが、誤った情報が社会に大きな影響を与えかねないという、私たちが現実世界で直面する恐怖を浮き彫りにする結果となりました。

なお本作は日本での公開は未ですが、YouTubeにアップされた予告編の映像は1,000万回以上再生されるなど注目を集めているようです。ぜひご覧ください。