Case: Unimpossible Missions

以前AdGangでご紹介した、世界最大の複合企業体・GEによる実験企画『UNIMPOSSIBLE MISSIONS(不可能を可能に)』の続編となる映像が公開されました。

創始者であるトーマス・エジソンの後を継ぐ、多くの優秀な科学者と高い技術力を誇る同社。その知識と技術を再び駆使して挑んだ今回のチャレンジでは、“誰もが不可能と信じる慣用句”が実験のテーマに採用されています。

1つ目の実験のテーマはこちら。

鳴った鐘の音は止められない(You can’t unring a bell)

『起きてしまったことは元に戻せない』という意味の表現。それはもちろんそうですが、“科学技術によって、鳴った鐘の音を止めることができるのではないか?”との発想に基づいた実験です。

ミャンマーの都市・ヤンゴンで、明け方に響き渡るカレワの鐘の音。市民にとっては時を知らせる大切な合図ですが、大きな音のせいで、せっかく寝ていた赤ちゃんが泣き出してしまう事もよくあるそうです。

そこでGEの音響チームが試みたのが、鐘の音を消す実験。ヤンゴンを訪れた3人の音響エンジニアは、まず水中の音波振動を探知する特別なセンサーを使って、鐘の音響特性を計測します。

これをもとに逆位相の音を作り出し、スピーカーから流すと、互いに音を打ち消し合い、無音の空間(静寂領域)が作られるという理論です。

ベビーベッドをスピーカーの傍に置き、眠っている赤ちゃんを寝かせてから鐘を突きます。うまくいけば、静寂領域の外にいる見物人には音が聞こえ、一方領域内にいる赤ちゃんには聞こえないはずなのですが…果たしてうまくいくのでしょうか。

結果は見事成功!大きな鐘の音が響き渡る中、赤ちゃんはすやすやと眠り続けたのでした。



続いて2つ目の実験のテーマはこちら。

火をもって火を制す(Fight fire with fire)

日本では『毒をもって毒を制す』といいますが、『火をもって火を制す』ことは、実際に可能であるかを実証する実験。

ここでも使われたのは、音響設備。大きな“火の音”で消火しようという試みです。まずは大道芸で見かける火吹きの音を録音し、ミキシングしてちょうどいい周波数と音量を作ります。

そして特殊なスピーカーを並べた真ん中に、防火服を着た人がスタンバイ。体に火を付け、燃え上がったところに、スピーカーから何度も音を放ちます。

すると音が発せられるたび火の勢いが弱まり、最終的には見事に消火!

このふたつの実験結果により、GEは『技術とアイディアをもってすれば、どんな不可能も可能にすることができる』と証明したのです。

GEの技術者たちが“ガチ”で挑んだ本企画、同社の高い技術力をアピールすると同時に、今後の優秀な人材確保のためのキャンペーンも兼ねているそう。

実際、今回の実験のテーマは世界の理系学生を対象にしたアイデアコンテストから選出しているとのことで、最優秀学生には10万ドルという破格の奨学金に加え、GEの研究所での有給インターンの権利が提供されています。

どちらの動画にも日本語字幕がついていますので、ご興味のある方はぜひご覧ください。