Case: Check It Before It’s Removed

乳がんの早期発見、治療の大切さを訴えるピンクリボンがドイツで実施した、SNSを活用したキャンペーンが大きな話題を呼んでいます。

およそ8人にひとりが罹患するという乳がん。ドイツだけでも年間7万人が発症しているそうですが、早い段階で病巣を取り除く治療をした場合、5年後の生存率は79%と、完治する可能性が高い病気でもあります。

そのために欠かせないのが、女性が自分の乳房を触って異常がないかを確認するセルフチェック。日頃から自分の乳房の状態をよく知っておくことによって、少しの異変にもすぐに気づくことができるうえ、治療にかかる肉体的、そして精神的負担を減らすことができます。

このことをPRするためにドイツピンクリボンがローチンしたキャンペーンが『Check It Before It’s Removed』。17人の女性がモデルとなり、それぞれバストを露わにした写真をFacebookとInstagramに投稿し、セルフチェックの大切さを訴えかけました。

ご存知の通り、各SNSには『女性の乳房が見える写真は禁止』という厳しいポリシーがあり、これに違反した投稿は、不適切なコンテンツとしてすぐさま削除されてしまいます。キャンペーンによってアップされた女性たちの写真ももちろん検閲の対象ですが、実はこれこそが本施策の狙いでした。

ピンクリボンは、『Check It Before It’s Removed(削除される前に、チェックして)』とのタイトル通り、“これらの写真が削除されてしまう前に広めていこう!”と呼びかけたのです。すると芸能人や著名なアスリートがシェアしたことも手伝って、ソーシャルメディア上で爆発的に拡散。

これらの写真はSNS運営側によってどんどん削除されていきますが、消されれば消されるほど逆にこのキャンペーンは注目されることに。

各種メディアでも大いに取り上げられ、結果的にさらなる勢いで広がりをみせ、2,900万人にリーチするなど大きな成功を収めたのです。

そしてついに、この啓発運動をサポートする人々の声によって、FacebookとInstagramはキャンペーンに関わる画像の削除を全面的にストップ。世界数億人規模のユーザーを抱える両SNSの検閲ポリシーをも動かしたこの取り組みは、カンヌライオンズ・サイバー部門のゴールドを受賞しています。

下記の動画は、1本目が本取り組みを紹介したもの、2本目がセルフチェックの詳しい方法をレクチャーしたものとなっていますので、ぜひご覧ください。