Case: The Next Rembrandt

オランダに本社を置く大手金融機関・INGが、“光の画家”と呼ばれ、ヨーロッパ美術史を代表する画家であるレンブラントの“新作”を公開するキャンペーンを実施し、大きな話題を呼びました。

本取組みは2016年カンヌライオンズ 国際クリエイティビティ・フェスティバルでサイバー部門とデータクリエイティブ部門の2部門でグランプリを受賞したケースです。

同キャンペーンはレンブラントが残した346枚の絵を全てスキャナで読み取って立体解析することによって、作風や筆のタッチ、構造などの特徴を把握し、それをもとに新しい作品をコンピューターで描き出そうという前代未聞の試み。常に革新的な姿勢を持ち続ける、INGの企業理念を体現する企画として行われたものです。

収集したデータによると、レンブラントの作品には『黒っぽい服に大きな白い襟、帽子をかぶって右側を向いている20代から30代の白人の男性』が多く描かれており、新作のモチーフはこれに決定。

目、鼻、口など顔の各パーツや配置のバランスも分析の結果に基づいて描き、最も“レンブラントらしい”顔のパターンを作成しました。

こうして完成したデータ上の作品を出力するのに使われたのが3Dプリンタ。レンブラントの神髄とも言える光と影のコントラストを明確にする技法、そして油絵ならではの立体感を表現するため、13層にも重ねて仕上げられた絵画は、まさにレンブラントの作品そのものといっても過言ではないほどの出来栄えとなったのです。

アートとテクノロジーを融合させた新しい取り組みとなった本プロジェクト。世界各国のメディアにて合計1,400件以上のパブリシティ、18億ものメディアインプレッションを獲得するなど大きな注目を集めることに成功しました。

(via The Next Rembrandt)