Case: 360 experience | Do not look the other way

360度ビューを提供するバーチャルリアリティー技術が進化し、YouTube動画でも画面上に現れる矢印をクリックするだけで、上下左右、360度、見たい場所を自由に見ることができるようになりました。

今回は、この360度動画で、ごく普通の家庭内に横行するDV(ドメスティック バイオレンス)の実態を訴求する、ロシアのFamily Matters psychological aid centerの公共広告をご紹介します。

ロシアでは、実に40分に1人がDV被害により命を落としているといいます。DV被害にあっている女性は、得てしてDVを被る原因は自分自身にあると考え、男性をかばい、問題を明るみにしない傾向にあるため、その実態がなかなか明らかにならないのが現状です。

そこで、もしDVの兆候を目にしたら、然るべき団体に被害状況を報告し、1人でも多くの被害者の救済を呼びかけるために、360度動画が制作されました。

まずは、動画をご覧ください。

動画に表示される文字をたどるように画面を横にスクロールすると、テーブルを囲む夫婦の映像とともに『他の人の悲劇を見たい人はいません。しかし、ロシアでは40分に1人がDVが原因で命を落としています。目を背けないで。』とのメッセージを読み取ることできますが、特に女性にDVの兆候を確認することができません。

次は、文字に惑わされることなく、ただひたすら女性に着目して動画をご覧ください。

するとそっぽを向いていた女性が、正面を向き、これまで映っていなかった彼女の顔半分に大きなあざがあることが明らかになったのです。

見落とさないで。見逃さないで。そして目をそらさないで…とメッセージする本動画から、一見何の問題もないかのように見えるごくありふれた夫婦関係の中にも、DVが存在し、その実態が明るみになることなく家庭内の秘密事として隠されていることがわかります。

DVの兆候を見つけたら、隠すことなく然るべき団体にSOSを発信することを訴求する、360度動画を効果的に利用したメッセージ動画でした。ぜひ一度体験してみてください。