Case:ハワイ州観光局「Instagenic Hawaii」

話題になった、または今後話題になるであろう日本国内の広告・クリエイティブの事例の裏側を、案件を担当した方へのインタビューを通して明らかにしていく連載「BEHIND THE BUZZ」。

今回はハワイ州観光局によるInstagramを活用したキャンペーン「Instagenic Hawaii」について取り上げます。ハワイで撮影した写真にハッシュタグ「#instagenichawaii」をつけて投稿すると、選定された写真が特設サイトにアップされ、投稿者の中から毎月抽選でハワイのギフトが当たる今回のキャンペーン。キャンペーン立ち上げの経緯から、Instagramを選んだ理由、特設サイトへのこだわり、そして今後の展開まで、ハワイ州観光局マーケティングマネージャーの酒井貴子さんにお話を伺いました。
※本キャンペーンは終了しました。

Interview & Text : 坂巻 渚

フォトジェニックな写真でハワイの魅力を伝えたい

—今回のキャンペーンを立ち上げた背景を教えていただけますか。

ハワイのロマンス市場の活性化をしたいということが今回のキャンペーンのスタートでした。ハワイは日本人の海外挙式の約3分の2を占めるほど、ロマンス市場の中でも非常に人気のあるデスティネーションなんです。ハワイを盛り上げようと頑張っているウェディングプロデュース会社さんや旅行代理店さんも沢山いらっしゃるので、せっかくなら彼らと一緒にハワイのロマンス市場全体を底上げするキャンペーンができたらと。

また、もっと若い層の方にもハワイウェディングを知ってもらうきっかけを作り、憧れをもってもらいたいとの思いから、昨年10月に特設サイトをローンチしました。11月中旬にはハワイのウェディング関連の会社さん3社にもキャンペーンに参画いただき、現在特設サイトで写真を通してハワイの魅力を伝えていただいている状況です。

—SNSの中で今回Instagramを選ばれた理由は何だったのでしょうか。

美しい写真でハワイの魅力を伝えることが弊局のミッションでもあったので、写真を最大限に活用することができるInstagramを使うことに決めました。青い海や夕日、食べ物などハワイはどこを撮ってもフォトジェニックなんですよね。キャンペーン名に使われている「Instagenic」という言葉も「Photogenic」と「Instagram」を掛け合わせたものなんです。

ハワイの綺麗な景色はもちろん、ウェディングの幸せなワンシーンや、カップルで過ごすロマンティックなひと時など、観光からウェディングまでみんなのとっておきの瞬間を投稿してもらえればと思っています。

—ターゲットはやはり女性になりますか?

はい、キャンペーンの目的がロマンス市場の盛り上げということもあり、ターゲットは20代から30代の女性です。中でも特に若い層、ウェディングを意識し始める前の20代前半の女性にもアプローチできるという点がInstagramを選んだ理由の1つでもあります。

Instagramを意識したこだわりのサイト設計

—特設サイトではハッシュタグ別に写真が表示されるなど、かなりInstagramを意識された設計になっている印象を受けました..

そうですね。「#wedding」「#family」「#food」などハッシュタグ別に写真を表示することで、興味に合わせてハワイの写真を楽しめるギャラリーの様なサイトを意識しました。「#instagenichawaii」に「#wedding」など他のハッシュタグを追加した投稿が増えていくことで、項目別に写真を見られるデータベースのようになっていくといいですね。

例えば、ハワイ挙式のドレスについて知りたい人は、サイト内の「#wedding」や「#dress」の項目を見れば、簡単にドレスのデザインや結婚式の雰囲気を写真で見ることができます。サイトのデザインについても、ファーストビューに様々なハッシュタグを並べたデザインを持ってくることで、サイト内にどのような写真があるのかイメージしやすいように工夫しました。

—キャンペーンを始めてみて、苦労したことはありますか?

それぞれのハッシュタグにバランスよく写真を集めることですね。今回ウェディング関連のハッシュタグが多いのですが、ハワイ挙式をされる方の母数がそもそもハワイ旅行者よりも少ないこともあり、ハッシュタグによっては投稿が少ないものもあります。

キャンペーン開始から見えてきたこと、そして今後の展開について

—こういう写真は投稿されやすい、または「いいね!」が付きやすいなどの傾向はありますか? また実際に投稿している方はどのような層の方なのか教えていただけますか。

やはりハワイの景色の写真の投稿が多いですね。「いいね!」についても、海や空、虹など、ハワイならではの景色の写真に「いいね!」が多くつく傾向があります。投稿してくれているのは20代から30代の女性、中でも20代の女性が圧倒的に多いです。

「Instagenic Hawaii」のInstagramアカウントもキャンペーン開始から1ヶ月半でフォロー数1,000人を超え、手応えを感じています。キャンペーンを運営している側としても、綺麗な海を背景にした幸せそうなカップルの写真や、家族や友達の満面の笑みの写真などは見ていて幸せな気持ちになりますね。

<”Instagenic Hawaii”による実際のInstagram投稿>

—キャンペーン促進のために、どのようなPR活動をされているのですか?

チラシを作って配ったり、弊局が運営しているポータルサイト「Hawaii-TV」やFacebookページ、また旅行博などのイベントでキャンペーンの紹介をするなど、色々な方面でPRには力を入れています。弊局のFacebookページには多くのファンがいるので、彼らにアプローチできるのも大きいですね。

昨年初めて弊局単独で開催した「HAWAII EXPO」には約1万3000人の方にご来場いただいたのですが、来場者にアンケートを行った所「SNSを見て参加した」の割合が多くて。SNSの影響力を実感しました。

—プレゼントキャンペーンも行われているんですね。

はい、毎月投稿者の中から抽選でハワイのプレゼントが当たるキャンペーンを行っています。ハワイならではの可愛い雑貨やお菓子をプレゼントすることで、キャンペーンの促進はもちろん、ご協賛いただいているショップやブランドのPRにもなればと思っています。

—今後の展開について教えてください。

先日ABCクッキングスタジオさんと「バレンタインデーはハワイアンメニューで彼をおもてなし」と題し、コラボイベントも開催しました。

Instagramを活用した取り組みは今回が初めてということもあり、現在はデータを分析し、そのノウハウを貯めていますが、今後はそのノウハウを活かしながら、他SNSとも連動したもう少し大きなキャンペーンも仕掛けていきたいと思っています。

ハワイ州観光局 マーケティングマネージャー 酒井貴子さん