Case: Pencil went missing

『世界で最も厳しい』と言われる審査を経て選考される、国際的なデザイン、広告賞・D&AD。入賞した作品には『ペンシル』と呼ばれるトロフィーが送られ、クリエイターなら誰もが手にしたいと憧れる最高峰のクリエイティブ賞です。

今年1月11日、そのペンシルが忽然と消えてしまうという現象が世界各地で起こりました。ロンドン、ニューヨーク、サンパウロ、ケープタウン…各国にあるクリエイティブエージェンシーのオフィスから、過去に受賞したペンシルが次々と盗まれたのです。

被害にあった人々はこの状況をtwitterやFacebookに投稿。なぜ?どうして?と誰もが困惑し、業界中の話題となりました。

そして数日後。盗まれたトロフィーが、『ペンシルの価値を再認識していただけましたか?』という内容の手紙と共に、持ち主の元へと返されたのです。

世界30ヶ所以上のオフィスが被害を受けたこの怪事件、なんと仕掛けたのはD&AD。クリエイターにとっての栄誉の証であるペンシルを盗むというある意味暴挙に出たのは、『デザイン・広告に携わる人にとって、この賞がどれだけ意味のあるものか、という事に改めて気付き、初心に戻ってクリエイティブの仕事に邁進してほしい』と訴えかけたかったからだといいます。

まさかの展開ではありましたが、事件はひとまず一件落着。今回のドッキリの対象となったエージェンシーからは、安堵のため息と同時に「他の広告賞はまた取ればいいけれど、ペンシルだけは別格」という声も上がるなど、D&ADによる策略は見事功を奏したようです。

今年のD&ADエントリーの締め切りは、2月17日。どのような作品が私たちに驚きと感動を与えてくれるのか、楽しみですね。