Case: #CALLBRUSSELS

パリ同時多発テロの逃走犯が潜伏しているとして一気に警戒レベルが引き上げられたベルギーのブリュッセルは、テロの脅威がある都市として国際的に報道された結果、“大変危険な都市である”とのイメージを世界各国の人々に植え付けることになってしまいました。

この状態を危惧した同国政府観光局・visit.brusselsは、「ブリュッセルは安全である」ことを広く世界に訴求するために、“ブリュッセルの現状を直接ブリュッセル市民に聞くことができる”取り組み、その名も「Call Brussels」キャンペーンを実施しました。

ブリュッセル市内3か所、Molenbeek、Flagey、Monts Des Artsに設置されたのが、こちらのサイネージ。

画面には「電話に出よう」と書かれており、受話器が取り付けられています。

なんと、サイネージに取り付けられたこの電話は、実際に世界各地と繋がっており、世界各国からブリュッセルの現状を知りたい人から電話がかかってくるので、ブリュッセルの様子をありのままに直接伝えてあげようという取り組みです。

このキャンペーンは、隣国から米国、日本、ブラジル、オーストラリア等世界各地で告知されており、ブリュッセルの現状を知りたい人は、キャンペーン用ウェブサイトを通して簡単に“現場”に電話を掛けることができます。

サイネージ前に集まった人は、電話が鳴ると、受話器を取り、世界各地からの問い合わせに正直に答えます。

ポルトガルから、ブラジルから、イギリスから、ドイツから等、あらゆる国から電話がかかってきます。

どの人も聞きたいことはほぼ同じ。「ブリュッセルは今どういう状況なの?」「銃弾が飛び交っているの?」「どのくらい危険なの?」というもの。

それに答えるブリュッセル市民の回答もほぼ同じ。「全く問題ないよ。」「安全だよ。」「これまでと何も変わらないよ。」というもの。

すっかりテロ都市としてのイメージがついてしまっているブリュッセルに対する疑問に素直に答えることで、負の印象を払しょくすることが目的で実施されたキャンペーンでした。

キャンペーンは大きな成果を挙げることに成功し、実施期間5日(1月7日から11日まで)で世界154か国から12,688件の電話(74%が国外から)が寄せられました。またSNSでは900万件を超える人がキャンペーン用ハッシュタグ#CallBrusselsを目にしたといいます。

インターネット上の情報や報道だけで判断するのではなく、直接そこに暮らす人の声を聞くことで確かな真実を提供する取り組みでした。