Case: Pay for the Air you Breathe

排気ガスによる空気汚染が深刻化しているグルジアで、自動車保険会社のGPI Holdingが“架空の法律で排ガス基準を満たしていない車両を取り締まる”ことで、保険商品の売り上げを大きく伸ばした驚きのプロモーションをご紹介します。

グルジアの首都トビリシでは、ドライバーの環境意識が低く、車両の整備やエコ運転をする人が少ないため、排気ガスによる空気汚染が深刻化していると言います。とある調査では、同都市の汚染は基準値の9倍に達しているとの調査結果が報告されているそうです。

そんな中同国の自動車保険会社GPI Holdingは、ドライバーの環境意識を高め、ひいては同社の保険商品の売り上げを伸ばすために、架空の法律を作り、不意に多くのドライバーを取り締まるという驚きのスタントを実施しました。

同社が作ったのは、“空気課税法”。所有する車が汚染する空気量に応じて、汚染空気に課税するというものです。

取り締まるのは、こちらの監査員。

排ガス規制がされていない車の運転手に直接声を掛け、“空気税導入により課税される”旨を伝えたり、駐車車両には本物の駐車禁止取り締まり切符とそっくりな用紙を残し、「空気汚染法に違反しています。国の基準値を満たすよう必要な整備をしてください。」とのメッセージを記載しました。

実に6万枚もの“違反切符”を切ったという本施策は、YouTubeで取り締まり映像を報道する偽のニュース番組映像を投稿したこともあり、より真実味を増し、多くの人の注目を集めることに成功しました。

一瞬ヒヤッとした人も多かったであろう“違反切符”は同社のホームページへの訪問を促しており、保険会社によるプロモーションであることがそこではじめて明かされました。

ホームページでは、実際に所有する車の“空気汚染度”を測定することができます。

しかるべき整備を施して、空気汚染量が低下すればするほど、同社の保険商品に割安で加入することができるというものでした。

驚きの企画後、同社のホームページの訪問者数は急増し、65,000を超える閲覧者を記録しました。また、本取り組みは152のメディアで取り上げられ、ドライバーの空気汚染に対する関心を高めることに成功し、同社の保険商品の売り上げは400%増加。環境に配慮した商品を紹介した顧客数は25%アップしました。

偽の“空気税”を作り上げ、“環境に配慮しないと課税される”と煽ることでエコ意識を高め、対象商品の売り上げの大幅アップを達成した斬新な取り組みでした。