Case: Facial Recognition System In Advertising

技術の進化に伴い近年注目を集める顔認識・顔認証のシステム。今回はそんな先端テクノロジーを駆使した世界の広告・プロモーション・マーケティング施策をまとめてご紹介します。

“人間の表情”を施策の起点にするケース、“究極のカスタマイズ”とも言えるケースなどユニークな事例の数々をご覧ください。

1. “アクビ”をすると無料でコーヒーがもらえるマシーン

[企業名:Douwer Egberts]

南アフリカのコーヒーブランド・Douwer Egbertsが、空港で手がけたアンビエントプロモーション。

長距離旅行で疲れて、カフェインを必要している人をターゲットにした試みで、“アクビをするとコーヒーが無料で抽出される”マシーンを国際空港内の到着ターミナルに設置しました。旅行客が目の前で眠くてアクビをすることにより、コーヒーがカップに注がれます。仕掛けは、マシーンに搭載された顔認証機能を使ったもので、“アクビ顔”を正確に測定して作動するものでした。

本当にコーヒーを必要としている人、すなわち“眠くてアクビをしている人”をターゲットにしたユニークなサンプリング企画。

(詳細はコチラの動画で)

2. WebCamを活用した企画『何秒“澄まし顔”で耐えられる?』

[企業名:Frijj]

イギリスのミルクブランド「Frijj」がWebCam(ウェブカメラ)を活用したプロモーション『You LOL you LOSE!』(笑うと負けよ!)。「度肝を抜くほど変わった味のミルク」を訴求するために、この新商品を飲んでも消費者が“ビックリしない”耐性を身につけてもらおうとして考案された企画です。

特設サイトで次々と流れる面白映像に、「澄ました顔」のままでいるよう求められます。ここで笑ってしまったり、驚いたりするとその時点でゲームオーバー。笑ったかどうかを、WebCamと顔認証システムを用いて診断されます

ゲームオーバーになると、「笑ったり、驚いたりした瞬間の顔写真」と澄ました顔で耐えた「秒数」(スコア)を、TwitterやFacebookで友達に共有することができるというものでした。

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3. フェイス・トラッキング技術を駆使した“歌舞伎のバーチャル体験”

[企業名:TBS]

TBSが歌舞伎をテーマにしたTVドラマの放送をスタートするにあたり、歌舞伎そのものに親しみを抱いてもらうことを意図して制作した「誰でも歌舞伎役者になれる」バーチャル体験ブース。

人の顔をスキャンしてその頂点情報を読み込み、顔の移動や変化をリアルタイムで追跡する技術、フェイス・トラッキングを駆使したシステム。特設ブース内のカメラで撮影した映像から参加者の顔を見分け、顔の傾きや大きさ、目・鼻・口を立体的に検知し、“歌舞伎役者メイク”を施した姿になって投影されるという企画でした。

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4. この問題から目を背けないで!“目を向けるとアザが消える”ビルボード

[団体名:Women’s Aid]

Women’s Aidが、国際女性デーに合わせて設置した顔認識技術を採用したビルボード。思わず目を背けたくなる青アザを作った女性の顔が描かれた看板ですが、DVの問題の根幹はこのような現実に目を背けてしまうことであり、目を背けることなくしっかり直視することが問題解決の第一歩となることを訴求するための企画です。

ビルボード上部には人の顔を認識するカメラが設置されており、人がビルボードに顔を向けると(=ドメスティック・バイオレンスの問題に直視すると)、カメラが認識し、ビルボードに映し出されている女性のあざが消えていく(ドメスティック・バイオレンスの問題は徐々に解決していく)という仕掛けでした。

人々がビルボードに目を背けている限り女性に変化は起こりませんが、一人また一人と足を止め、しっかり目を向けることで、女性の傷は徐々に癒えていったのです。

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5. 顔認証技術を応用した“居眠り運転防止”アプリで、コーヒーショップへの来店を促進

[企業名:Café Amazon]

タイ最大手のコーヒーショップ「Café Amazon」が、自動車ドライバーをターゲットに作成したプロモーションアプリ“Drive Awake”。

まずアプリを起動し、“眠くない正常な状態”の顔を認識させます。そして、iPhoneのディスプレイが自身の顔を捉えた状態のまま自動車を運転します。運転中に眠たくて虚ろな目をしてしまうと…アプリに搭載されている顔認識テクノロジーが作動して、iPhoneからけたたましい鳥の鳴き声が鳴り響き、ドライバーの目を一時覚まさせてくれるという仕掛けです。

それでも目が覚めないドライバー向けに、アプリには近隣にあるCafé Amazonの店舗をガイドする機能が搭載されていました。「アプリを使って居眠り運転防止を啓発し、さらには店舗にも誘導してしまおう」という愉快なO2Oの取り組み。

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6. 自分の顔が怪物に!?スニッカーズの爆笑プロモーション

[企業名:SNICKERS]

ソウル市内の大学でスニッカーズが実施したケース。構内にある大きな鏡の前に学生が立ってみると…鏡の中の自分の顔が、なんと突然モンスターになるという企画。

これは人の顔をスキャンしてその頂点情報を読み込み、顔の移動や変化をリアルタイムで追跡する「フェイス・トラッキング」技術を用いています。鏡に映った学生の顔を内蔵してあるカメラで読み込み、あらかじめプログラムしておいたアニメーションを学生の顔に重ね合わせたというわけです。

学生たちは一瞬驚きますが、その後大爆笑。次々とやってきては、様々なポーズや表情を試していき、そして最後にはスニッカーズを無料でゲット。「空腹の時、君は君じゃない」というキャッチコピーを、最新の技術を駆使して文字通り表現した、何とも楽しいイベントでした。

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7. 増えれば増えるほど盛り上がる!? インタラクティブ・グリーティング

[企業名:Publicis Groupe]

広告大手の仏ピュブリシスグループの2014年インタラクティブ・グリーティング動画「The More The Merrier(増えるほど、盛り上がる)」。

動画を再生すると、Webカメラに映る人の顔を認識して人数をカウント。視聴者が増えれば増える程、ビデオ内もどんどん盛り上がっていくという仕組みです。顔認識の技術は様々な形で採用されていますが、10人まで認識できてオンタイムでビデオの内容が変化していくのは非常に珍しいケースとのこと。

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8. 夏の思い出を“ホットなまま”共有できる『フェイスルック・マシーン』

[企業名:Coca Cola]

イスラエル コカ・コーラによるケース。プールや遊園地、ライブ会場といった夏ならではのイベント会場において、ユーザーの写真をFacebookのウォールに自動投稿してくれる端末、『フェイスルック・マシーン』を設置しました。

『フェイスルック・マシ​ーン』のディスプレイにタッチして、自分の顔を登録します。これには[Face.com]の顔画像認識APIを用いて本人の判別が行われます。(※Facebookの自身のページで顔写真を登録・公開しておく必要があります)

これによりユーザーは「自分の顔」だけを用いて、自身のFacebookのウォールに、その時の顔写真とコメントを、ディスプレイをタッチするだけで投稿することができます

加えて、端末が設置されている場所に最も近いアトラクションに関連する画像や情報などを、顔写真とともに、ウォールに投稿できる仕組みになっています。(ジェットコースターの迫力のある写真などを自身で撮影しなくても簡単にウォールに投稿可能)

ユーザーは、イベント会場に来て“テンションがあがっている状態“で、『楽しんでいる思い出の写真』をFacebook内にいる友人たちに“ホットなまま“共有することが可能でした。

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9. “あなたのLike履歴”と“顔認証”で好みにマッチしたクーポンがスマホに届くようになる!

[企業名:redpepper]

アメリカのredpepperという広告代理店が考案した、顔認識技術を駆使したマーケティング手法。消費者がある店舗に入店して、スマホで“わざわざチェックイン”をする必要がなく、あなたの好みにマッチしたクーポンがスマホに届き、その場で使用できるというコンセプト。

この驚くべき体験をユーザーが得るには、事前に『FaceDeal』なるFacebookアプリを認証し、Facebookに直近アップした写真の中から自身の顔写真を選択するだけ。(※自身が投稿している友達の顔写真やそれ以外の写真ではないことを確認するイメージです)

ここでセレクトした顔写真と、お店に入る際にカメラが捉えた顔を照合します。無事照合されると、あなたのスマートフォンに、Facebookでのあなた自身のLike履歴を参考にして、ぴったりのオファー(クーポン)が届き、すぐその場で使用できることができるというわけです。

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10. 美術館の来館者拡大アイディア “自分の顔に似ている絵画を見つけてくれる”アプリ

[企業名:Rijks Museum]

スウェーデンにあるデジタル・クリエイティブスクールの学生らが考案した、美術館に若者を惹きつける新しい美術鑑賞策。その名も「Rijks Emotions」。

学生がプロジェクトの舞台に選んだのは、アムステルダムにあるRijks美術館。そして彼らが目を付けたのが、顔の表情を認識する“顔認識”アプリ。あらかじめ、来館者に年齢と性別情報を提供してもらい、後は“顔認識”アプリを用いて来館者のスナップ写真で来館者の表情を認識し、美術館に所蔵されている作品の中から『来館者の表情に最も近い絵画を抽出し、案内する』というものです。

美術館にインタラクティブなデジタル施策を導入することで、美術館離れが進んでいる若者をもう一度美術館に呼び寄せ、美術館を日常生活に組み入れると共に、自分と表情が似ている人物が描かれている絵画に導くことで、歴史的な絵画に親近感を抱き、美術館の魅力の一つを味わってもらおうというアイディアでした。

(詳細はコチラの動画で)

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