Case: Sunday Grannies

世界規模で進行する高齢化社会。東ヨーロッパに位置するルーマニアでも、高齢化に伴うさまざまな現象が表面化してきていますが、中でも大きく取り上げられているのが『一人暮らしのお年寄りをどうやってケアしていくか』という問題。

調査によると、ルーマニアでは75歳以上の高齢者のうちおよそ4割が一人暮らしをしているのだそうで、お年寄りを社会から孤立させないための対策が課題となっています。

そんな状況の中、高齢者の孤独を防ぐシステム作りを目指して動き出したのが、世界最大級の携帯電話事業会社のVodafone。二人の女性の協力のもと、「Sunday Grannies」と名付けた実験的試みを行いました。

それぞれ夫を亡くし、互いに一人暮らしをしていたことから、一緒に住み始めたというふたり。家族のために料理をするのが喜びだったという共通点に着目したVodafoneは、SNSを通じて市内に住む独り暮らしの学生たちに、日曜日の午後、二人の家に昼食を食べにくるよう呼びかけたのです。

女性たちがFacebookページにメニューの内容を投稿すると、学生たちから次々とランチ会に参加する旨の書き込みが寄せられ、週末になると小さなアパートに多くの若者が集うようになりました。

料理好きなおばあちゃんたちと、美味しいご飯を食べたい学生たち。両者をSNSがマッチングする形で実現したこの取り組みは瞬く間に話題となり、ニュースで取り上げられたほか、ついには二人がホストをつとめる料理番組まで制作されることになったのです。

「このふたりのように、老いてからも生き生きと、ハリのある生活をしたい」と願う高齢者の希望を受けて、Vodafoneは誰でも気軽に若者を招いたランチ会を開催できるようにと、Facebookアカウント「Sunday Grannies」を立ち上げました。

するとその結果、65歳以上の高齢者によるFacebookアカウント数は20%も増加し、4Gスマートフォンの売り上げはなんと8割近くも増加したそうです。

ソーシャルメディアを活用し、高齢者が地域社会と再び関わるきっかけをつくった素晴らしい施策。同じ高齢化社会問題を抱える日本でも、若者とお年寄りが世代を越えて支え合うようなシステムが実現するといいですね。

動画はコチラ

SUNDAY GRANNIES – MCCANN BUCHAREST CASE STUDY from McCann Bucharest on Vimeo.