Case: Digital Sinage

科学技術の進歩とともに近年注目を浴びている広告媒体の一つ、デジタルサイネージ。今回は、世界の広告人が生み出した斬新なデジタルサイネージ事例をまとめてご紹介します。

テクノロジーとクリエイティビティを融合して生み出された、新たなブランド体験の数々をご覧ください。

1.“その場の状況に合った映画のシーンを流す”デジタルサイネージ

[企業名:Netflix]

アメリカの映像ストリーミング配信会社ネットフリックスが、フランスでサービスを開始するにあたって実施した施策。街中に合計100台以上設置したデジタルサイネージそれぞれに、“その場の状況に応じた映画のGIFアニメを流す”という試みです。

例えば雨が降る街中には、雨のシーンが登場する映画のコンテンツを流し…バーゲン客が殺気だっているモールには、大衆が押し寄せるシーンが特徴的な映画のGIFアニメを流すという仕掛けでした。

2.高速スワイプでポテトをGETする愉快なデジタルサイネージ

[企業名:Mcdonald’s]

カナダのマクドナルドで、フライドポテトを家族や友人と一緒に楽しく食べてもらおうというコンセプトのもと、トロント市内のショッピングモールに「フレンドフライ」という名の遊べるデジタルサイネージを設置しました。

ゲームは2人1組で参加します。画面に表示されているURLにスマホでアクセスし、準備完了。

ルールはシンプルで、デジタルサイネージに映っているフライドポテトを、自分のスマホ画面にあるポテトケースに移し替えるというもの。指でスマホの画面を上から下へとスワイプすると、どんどんポテトがケースに入っていきます。制限時間内に全てのポテトを入れられればクリア。参加した2人へポテトのMサイズをもらえるクーポン券が配信されるという仕掛けでした。

3.ゾンビが突如襲ってくるドッキリ・デジタルサイネージ

[ブランド名:The Walking Dead]

アメリカの大人気テレビドラマ「The Walking Dead」のシリーズ最新作をPRするドッキリ施策。オーストリアの首都・ウィーン市内の路面電車の停留所で、電車を待つ人がふと横を見ると、そこに突然ウォーカー(ドラマに出没するゾンビ)が現れるという仕掛けです。

ウォーカーの背景には実際の通りの景色を映しているので、見ている人にとっては本当にゾンビが目の前にいるかのような錯覚を与えます。「The Walking Dead」をご覧になった方はご存知かと思いますが、ドラマの中でも『ふと振り返るとそこにウォーカーが!』という場面がたくさんあります。こちらはそんなワンシーンを街中の人に実際に体験してもらうという企画でした。

4.“朝日”と連動したデジタルサイネージ

[企業名:Mcdonald’s]

マクドナルドがカナダで、朝マックを訴求するために実施したデジタルサイネージ。コンセプトは、気象情報とリアルタイムで連動するというもので、日の出に合わせて朝マックの看板メニューである「エッグマックマフィン」が、朝日が昇るのと同様、看板の下から少しずつ昇ってくるという仕掛けでした。

この試みを通じて、通行人にタイムリーに、朝マックを思い起こしてもらおうという狙いだったようです。

5.地下鉄の電車と連動したデジタルサイネージ

[ブランド名:Apotek]

スウェーデンのヘアケアブランド「Apotek」による、地下鉄のホームに設置したデジタルスクリーンを使った広告。

このスクリーンにはセンサーが組み込まれており、電車が駅に近づいてくるタイミングを、振動によって感知。電車がホームに進入する際に風が起こるのと同時に、画面の中の女性の髪が舞い上がるという仕掛けでした。

Apotekの製品を使用すれば、“風で乱れてもなお美しい、健やかで弾むような髪を手に入れることができますよ。すぐに髪がまとまりますよ”ということをユニークな手法でアピールしています。

6.信号機と連動するデジタルサイネージ

[ブランド名:Nescafe]

コーヒーブランドのネスカフェがメキシコで実施したデジタルサイネージ施策。
メキシコには、遠方から都市部へと通勤する人々が大勢います。彼らは夜明け前の四時台に起床して勤務地へと向かうといこともあり、眠い中運転をしていて、赤信号を見過ごしてしまうことも稀ではありませんでした。

そんなインサイトに着目したネスカフェは、信号と完全に連動するアウトドア広告を製作。信号の赤・黄・青に合わせて、同じ色に光るサイネージを作ったのです。そしてサイズ的にも場所的にも非常に目立つ「バスシェルターの広告」をドライバーを助けるための信号に変えてしまいました。

「広告」をつくるということを一度忘れ、朝との結びつきが強いコーヒーブランドが社会をちょっとでもよくするためにつくったデジタルサイネージでした。

7.飛行機の運行情報と連動するデジタルサイネージ

[企業名:British Airways]

大手航空会社ブリティッシュ・エアウェイズによる、デジタルサイネージを活用したプロモーション。ロンドン中心部にある、ピカデリーサーカスと呼ばれる広場に設置されたスクリーンに映し出された映像には、一人の男の子が座っています。

そんな中、おもむろに男の子が立ち上がり、上を見上げながら歩き出します。よくみると、その視線の先の上空には航行する飛行機が…

飛行機を指差す男の子の傍らに表示された字幕には、「見て!バルセロナから飛んできたBA475だよ!」と表示されています。ネットワークを通じて、表示する内容をいつでも外部より受信することができるという「デジタルサイネージ」の特性を巧く活かした広告でした。

8.隕石、UFO、虎がロンドンを襲撃!? ペプシのアンビリーバボーなバス停

[ブランド名:Pepsi]

砂糖不使用にもかかわらず、味は従来のペプシ同様だという“アンビリーバボー”な商品を訴求するために、「ペプシマックス」がロンドン市内にAR技術を駆使して制作したバス停を設置しました。

一見、何の変哲もないバス停ですが、バス停側面のガラスに仕掛けが施されていて、AR技術を用いて非現実世界を映し出せるようになっています。

バス待ちをしている女性が、バス停のガラス越しに見たもの。それは、なんと隕石が落下する瞬間。他にも、巨大タコ生物がマンホールのふたを押し上げて出現し、人をさらっていくもの…UFOが飛来する様子や、多くの風船を持って空から降りてくる人…ロボットが街を攻撃したり、トラが突進してくるものなど、市民に“アンビリーバボー”な体験をしてもらうユニークなデジタル施策でした。

9.自閉症を啓発するデジタルサイネージ “目を合わせてくれない”女の子

[団体名:Autism Speaks]

自閉症支援団体「Autism Speaks」が実施したデジタルサイネージ広告。

広告の手前の地面には、「画面にうつっている少女と視線を合わせてみて!」と指示されていますが、どんなにがんばってもこの少女と視線が合わないように仕掛けが施されています。(キネクトテクノロジーによって目を合わせようとする人の動きを感知することで、画面の少女の目線がずれるようになっています)

『自閉症の子供の徴候の一つとして、人と目を合わせることができなくなる』ということを市民に啓発するとともに、このような体験を通じて自閉症への理解を深めることを意図していると思われます。この試みはCNNやFOXなど数多くのTV局で斬新なプロモーションとして取り上げられたそうです。

10.扇風機を指で回して、アイスをゲットできるデジタルプロモーション

[企業名:McDonald’s]

マレーシアでは最高気温が40度まで上がる日があります。そんな暑い日に合わせてマクドナルドが実施したのが、「Save the Sundae Cone」というキャンペーン。ビルの壁面に設置された巨大スクリーンには、人気メニューであるサンデーが映っています。

ところがこのサンデー、あまりの暑さにどんどん溶けてしまいます。そこで道行く人々に声を掛け、スマホでキャンペーンサイトにアクセスしてもらい、“サンデーの後ろにある扇風機を指で回して画面の中の気温を下げ、アイスが溶けるのを阻止する”ゲームをしてもらったのです。

ゲームが終わると、マクドナルドのお店でサンデーが無料になるクーポンがもらえます。すると、今度はもらったクーポンの中のアイスが溶け始めます。そこで近くのマクドナルドへ直行し、涼しい店内でひんやり美味しいアイスクリームを食べてもらおうという取り組みでした。

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