Case: Great Ads by IKEA

北欧発の総合家具ブランド、「IKEA」。カラフルで実用的なアイテムをリーズナブルな価格で販売しており、日本でも大人気です。

デザイン性の高い家具を取り扱うインテリアショップらしく、IKEAではお洒落でウィットに富んだ広告を多く制作。今回はその中から15件の事例を厳選してお届けします。

1.100人のFacebookファンを招いたIKEA主催の“お泊まり会”


[国名:UK/企業名:IKEA]

イギリスのIKEAが開催した、店舗での壮大な『お泊まり会』イベント。このアイディアは、FacebookのIKEA関連ファンページで10万人近くのファンを擁する ‘I wanna have a sleepover in IKEA’(IKEAでお泊まり会がやりたい!)というコミュニティからヒントを得て企画されました。

‘I wanna have a sleepover in IKEA’のコミュニティに参加するファンの中から抽選で100人を、IKEAの店舗で一夜を過ごすお泊まり会に招待したのです。

まずは参加者全員にアイマスクやタオル、夜食などが入った素敵な小袋を手渡します。更に日ごろよく眠れないという人には、「眠りの専門家」がアドバイスをするなど、至れりつくせりのプログラムでおもてなし。参加したファンのみなさんは大いにリラックスできて大満足だったようです。

このイベントは単なる面白いPRという意味合いだけでなく、参加した人にベッドやソファなどを“一晩中じっくりと時間をかけて”体験してもらえたという点で、非常に有効な企画となりました。

2.バレンタインデーから9ヶ月後に使用できる“子作り応援”クーポン

[国名:オーストラリア/企業名:IKEA]

オーストラリアのIKEAが2013年2月14日に新聞に出稿したクーポン付広告。バレンタインデーに“仕込む”カップル向けに、9ヶ月後(11月14日)に生まれてくる赤ちゃん用のベビーベッドを無料でプレゼントするという主旨のクーポンです。

クーポンはバレンタインから9ヶ月後にクーポンとともに生まれたばかりの赤ちゃん or 出産証明書を『バレンタインデーに仕込んだ証拠』として見せることで使用することができます。

「そこそこの値がするベビーベッドが今日子供を仕込んだらタダになるので、是非子作りに励んでください!」といった、半分ジョークも交えたメッセージを発信しているようです。

3.IKEAの“365日”毎日違ったTV-CM


[国名:オランダ/企業名:IKEA]

IKEAが365種類のCMを制作。1年間365日、毎日異なる商品を扱うCMを放映しました。
IKEAで扱っている家具の豊富さと、毎日来店しても違った楽しみ方ができることを示唆しています。

4.限られた空間を有効活用する、“光の3原色”を利用したIKEAの看板広告


[国名:ドイツ/企業名:IKEA]

イケアが制作した、ちょっとした工夫で限られた空間をより有効活用できることを示す、“光の3原色を利用した看板広告”。道路わきに設置された看板には、シアン・マゼンタ・黄色の3つの色を使った文字が書かれていますが、それぞれ重なり合っているために見えづらくなっています。

この看板に赤・青・緑という3色のライトをそれぞれ当てると、書かれた文字が浮かび上がります。これはライトの色に対し、補色の関係にある色だけがくっきりと見えるという、光の3原色の特性を利用したものです。

まずは緑のライトを当てると、マゼンタで書かれた文字だけが浮かび上がり、メッセージが表示されます。「この看板のようにしてみてはどうですか。」次は青い光を当てます。すると今度は黄色の文字が見えるように。「限られたスペースを有効活用しましょう。」

最後に赤色の光を照らすと、シアンで書かれたメッセージが浮かび上がります。「小さな部屋を大きく見せるアイディアは、イケアにあります。」

これによって広告スペースが3倍にもなったというわけです。アイディアと工夫によって、限られたスペースでもより広く使うことができます。デメリットを逆手にとって、クリエイティブさを発揮する、イケアらしい表現方法でした。

5.ファンが写真投稿して作成! IKEAノルウェーのソーシャルメディア・カタログ


[国名:ノルウェー/企業名:IKEA]

IKEAでは定期的にカタログ冊子を制作・発行し、会員に送付していますが、その魅力あるカタログを“より多くの人に見てもらいたい”と考えたIKEA(ノルウェー)では、ソーシャルメディアを活用した斬新なキャンペーンを展開しました。

IKEAのFacebook、およびInstagramのフォロワー約13万人に、冊子のカタログの中から気に入った家具を選んでその写真を撮影し、商品名をハッシュタグにして自分のウォールに投稿してもらおうというものです。

『写真を投稿したユーザーの中から抽選で実物の家具をプレゼント』という特典をつけた結果、わずか4週間後にはカタログ内の全てのページの家具(数千点)の写真がSNS上にアップされました。

オンラインカタログをスマホやタブレットなどにダウンロードし、閲覧できるサービスは以前からありましたが、こちらは「SNSユーザーにソーシャル・メディア版カタログを作ってもらおう」という、これまでにない新しい試みでした。

6.独IKEA、ペット愛好家のために駐車場ならぬ“駐犬場”を新設

[国名:ドイツ/企業名:IKEA]

ドイツで展開したユニークな顧客満足度向上プログラム。犬を連れたお客さんのために『犬専用のパーキング』を店舗に隣接して設置しました。ワンちゃん達は飼い主がショッピングを楽しんでいる間、綺麗に整備された人口芝の上でリラックスでき、飲料水も与えられるそうです。

IKEAでは通常店内には介助犬を除いて、犬同伴が禁止されています。これまで犬の散歩中にふと買い物を思い立っても、わざわざ家に帰って犬を置いてこなければなりませんでしたが、買い物客にとってそんなわずらわしさも、これで解決されるという取り組みになっています。

7.イケア 靴収納棚のお洒落な広告

[国名:トルコ/企業名:IKEA]

イケアの靴収納棚のプリント広告。

「一足の靴を別の靴に収めてしまうほど、玄関スペースに困っているのではないですか?」と問いかけるクリエイティブ。玄関が非常に狭いスペースでも効率的に複数の靴を収納できることを伝達する広告に仕上がっています。

8.一風変わった用途を備えたIKEAのDM

[国名:USA/企業名:IKEA]

アメリカのIKEAがオンラインショッピングサイトで開催中の“テーブルセール”を告知するために顧客に配布したダイレクトメール。

『「Ikea.com」で新しい素敵なテーブルを注文して、それが自宅に到着するまでの間、このダイレクトメールを折り畳んで、“古くなってグラグラしているテーブル”の脚の下に敷いてしのぎませんか』、というコミュニケーション。ご丁寧に折り畳み方までわかりやすく明示されています。

一般的なDMのように単純なセール情報を全面に打ち出すのではなく、『あなたの自宅には脚がグラグラするテーブルがあるんじゃないの?』ということを真っ先に問いかけるという仕様になっています。

9.IKEAポルトガル、オンラインストアOPENに向けたお茶目なデジタルプロモーション


[国名:ポルトガル/企業名:IKEA]

IKEAポルトガルが新しくオンラインストアをオープンするにあたって仕掛けたユニークなプロモーション。『オンラインストアでは、IKEAの店舗がこれまで一つもなかったマデイラ島まで注文を受け付けられ、商品配送ができる』という点に着目、考案した企画です。

マデイラ島在住の1人の若い女性が島内にIKEA店舗が一店舗も無いことに憤慨し、一念発起してマデイラ島にIKEA店舗をオープンさせるためにIKEAに働きかけていくというフェイクストーリー。名付けて「Occupy IKEA(IKEAを占拠)」。

彼女は15日間に渡ってリスボン市内にあるIKEA店舗を行脚し、店舗に居続け、マデイラ島へのIKEA店舗招致活動を繰り広げます。そしてその模様を毎日SNSを通じて世間に広く発信していき、市民の賛同も得て遂にはマデイラ島へ配送されるオンラインストアを勝ち取るという内容です。

この施策の結果、媒体費0円でマデイラ島からのIKEAオンラインストアへのアクセス数は5倍になりました。企画の発想力と、ユーザーの興味を惹きつけるコンテンツを投稿していき、思惑通りにバズらせた実行力が際立つ事例です。

10.NYに出現した、“世界で最も居心地のよいバス停”

[国名:USA/企業名:IKEA]

ニューヨーク市内のバス停にソファ、カーテン、ラグマットを置いて、くつろぎスペースに改造。
デザインウィーク(NYで開催される、家具やインテリア関係のショップが参加するイベント)に合わせて実施された施策です。

11.「組立サービス」を訴求するIKEAの“じっくり見てはじめて気づく”プリント広告

[国名:ドイツ/企業名:IKEA]

IKEAの家具はそのシンプルさで知られていますが、同時に説明書がシンプルすぎて“組み立てが難しい”という声もありました。そこで新しくはじめた「組み立てサービス」をコミュニケートするために、一風変わったプリント広告を制作。

パッと見は気づかないかもしれませんが、ジッと見るとそれぞれスツールの脚、折り畳みイスの向かって左側の足、オープンラックの棚の部分がちょっとおかしく見えてきます。

「なんだか組み立てがうまくいかない」というユーザーのインサイトを、騙し絵のようなビジュアルで表現するとともに、組み立てが苦手なあなたのために「IKEAには組み立てサービスもありますよ」ということを巧みに訴求しています。

12.IKEAのショートフィルム「Start something new(新しいことを始めよう)」


[国名:スペイン/企業名:IKEA]

スペインのIKEAが“start something new(新しいことを始めよう)”というテーマのもと制作した、ストーリー仕立てのショートフィルム。

主人公のおじいさんは退屈な日々を過ごしていますが、あることをきっかけに平凡な日常から抜け出そうと、リュックとIKEAの折りたたみ椅子を持って、旅に出ます。

ヒッチハイクをし、タトゥーを入れ、社交ダンスを習うなど、これまでの人生の中では想像もできなかったような新しい経験と出会いを次々と体験していくおじいさん。映像の中に言葉は一切ありませんが、“何かを始めることの大切さ”をあらためて気づかせてくれる、素敵な作品です。

13.IKEA パリの地下鉄構内に“出張アパートメント”を設置


[国名:フランス/企業名:IKEA]

フランスのIKEAによるアンビエント広告。パリ市内の地下鉄駅構内に自社の家具をふんだんに持ち込んだアパートを設置しました。

パリのAuber駅構内に設置されたこのアパートは、2012年の1月9日から6日間限定のもので、期間中ここで5人の男女が生活します。狭いアパートメントの中でカラフルなIKEA家具とともに、当たり前のように生活する“住人”の様子を、駅構内を行き交う一般の人々は期間中、毎日目にする事になります。

IKEAの家具が、『とても狭いスペースでも相性がよく機能しやすい』ということをメインに訴求しているようです。同時にモノクロの地下鉄構内を見慣れた市民にとって、“不意に出くわしたIKEA家具のカラフルさ”はとても印象に残りそうです。

14.「IKEAは、家族が生まれる場所もつくっています。」視点が面白いプリント広告

[国名:ドイツ/企業名:IKEA]

ドイツのハンブルグで、IKEAのベッドをテーマにして制作されたプリント広告。

タイトルは“Family Tree(系図)”。よくある家族の系図の中にIKEAのベッドを差し込みました。コピーは、“Where family starts.(家族がはじまる場所。)”ベッドを新しく定義し直したコピーで、家族の中でのIKEAのあり方をコミュニケーションしています。

全体的に下品にならないように作られているのですが、スパイスとして右下にはイケアのテーブルが置かれています。家系図と家具の関係性をうまくみつけた、思わずニヤリとしてしまうIKEAのプリント広告でした。

15.誰か住んでる!? IKEAが“生きた屋外広告”をパリに設置

[国名:フランス/企業名:IKEA]

IKEAがパリのサン・ラザール駅前に設置した屋外広告。洗面台などIKEAの家具でセットアップされたバスルームの一部が再現されており、なんと中では俳優が実際に歯を磨いたり、髪の毛をとかしたりしています。

パリっ子の目を釘付けにするとともに、パブリシティを意識した斬新な屋外広告でした。

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