Case: Hope Soap

世界保健機関・WHOが南アフリカで手掛けた啓発プロモーション。

南アフリカのケープタウンにある貧民街は衛生環境が劣悪なため、毎年数千人もの人々がチフス、下痢、肺炎、コレラなどの感染症で亡くなっているといいます。中でも子供たちの死亡率が高く、衛生状態の改善が急務となっていました。

子供たちの命を奪ってしまう感染症の多くは、実のところ“頻繁に石鹸で手を洗うこと”によりかなりの割合で防げるといいます。そこでWHOは、子供たち一人一人に石鹸を配布することにしましたが、普通の石鹸を単に配布するだけではなく、“石鹸を確実にしかも頻繁に使ってもらえるように”と、「Hope Soap」という特別な石鹸を作りました。

子供たちに配布される「Hope Soap」の中には、オモチャが埋め込まれています。ミニカー、キティーちゃんのフィギュアなど、どれも子供たちにとって魅力的なものばかり。

石鹸の中のオモチャが欲しい子供たちは、石鹸を使いきるために一生懸命に石鹸で手を洗うという仕組みです。さらには手だけでなく、顔や体も頻繁に石鹸で洗うようになったといいます。

結果、貧民街で発症する感染症は何と70%も減少しました。

子供たちがもらえるのは「石鹸の中のオモチャ」というとても小さなプレゼントですが、南アフリカ共和国は「衛生的な国家になるためのかけがえのない希望」という大きなプレゼントを今回のプロジェクトにより受け取ったといえるかもしれません。

“ただ石鹸を配って終わり”という企画ではなく、目的を達成することを念頭におき、ターゲット(子供たち)のインサイトを捉えた“使ってもらう仕掛け”が素晴らしいですね。

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