Case:“Likes” Don’t Save Lives

現代は、過去のどんな時代と比べても、誰もが慈善活動・社会貢献に「支援の意思」を表明しやすくなっています。なぜなら、その慈善団体のFacebookページを“いいね”さえすればいいのだから。

私たちは、“応援している思い”をその団体に伝えるとともに、自分のFacebook友達から“肯定的な評判”をものの数秒で得ることができます。

中には、“いいね”をしただけで、「自分はいいことをした」、「支援をした」という気になっている人もいるのではないでしょうか。

ユニセフ・スウェーデンは、Facebookページに“いいね”をしただけで「支援をした」気になってしまっている人、“いいね”への盲信に警鐘を鳴らし、ワクチン購入のための寄付を募るセンセーショナルなキャンペーンを展開しています。

テーマは、『“Likes” Don’t Save Lives(“いいね”では命を救えない)』。

TV-CMでは、劣悪な環境で暮らす10歳の少年が、母親と同じように“病気(ポリオ)に罹ってしまう”のではないかとおびえるインタビューの模様が流されます。

ただ、少年はインタビューの途中から「心配なことはあるけど、全て上手くいくと思う」と前向きに話出します。

彼はその理由として、「今日時点でユニセフ・スウェーデンの“いいね“の数は177,000で、今夏までには200,000を突破する。だから、僕たちは大丈夫なはずだ」と話し終えます。この時点で耳が痛い人もいるのではないでしょうか。

その後、すぐさま「Likes don’t save lives. Money dose.(いいねでは命は救えません。お金で救えるのです)」というメッセージが表示され、続いて「4ユーロのお金で12人の子供たちにポリオの予防接種を打つことができます」と、寄付を訴える内容でCMは締めくくられます。

一方プリント広告には、「Facebookで“いいね”して(も)、我々はただ一人の子供にもポリオの予防接種を打つことができません」という、耳の痛い辛辣なメッセージが大きく表記されています。

広告の下部には、子供に予防接種をする写真とともに、「私たちは“いいね”に反感をもっているわけではありません。ただ予防接種にはお金がかかるのです」というメッセージと寄付を促す内容が記載されています。

慈善団体のFacebookページを“いいね”したことがある人にとって、ドキッとするキャンペーンではないでしょうか。

流行りのバーチャルなアクション(“いいね”)を引き合いに出し、リアルな“本当に価値のある”アクションの実行を市民に訴える企画。現代人のインサイトをついた挑戦的なキャンペーンだと思いました。

ユニセフが手掛けた啓発広告に関心のある方は下記もご覧ください。

ユニセフの刺さる広告/プロモーション(まとめ)

動画はコチラ

参考サイト

Buzz Feed
http://www.buzzfeed.com/copyranter/likes-dont-save-lives